当時(読み)トウジ

デジタル大辞泉 「当時」の意味・読み・例文・類語

とう‐じ〔タウ‐〕【当時】

過去のある時点、ある時期。その時。そのころ。「当時を思い出す」「当時はやった曲」「終戦当時
現在。いま。
「―人心の未だ一致せざるを匡済するに」〈陸羯南近時政論考
[類語](1過去いにしえ往時往年旧時一昔昔年往日昔日昔時往昔往古古昔在りし日以前前前かつてかねてかねがね何時か既往これまで従来従前し方先年当年一時一頃その節先に古来あらかじめ前以て年来旧来在来その昔太古千古大昔

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精選版 日本国語大辞典 「当時」の意味・読み・例文・類語

とう‐じタウ‥【当時】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ただいま。現在。現今。今日(こんにち)
    1. [初出の実例]「たうじの博士あはれ浅く、貪慾深くして」(出典:宇津保物語(970‐999頃)祭の使)
    2. 「『妾は、私でなければ生きて行けないって人を待ってるの』『当時一寸難しい註文だな』」(出典:華々しき一族(1935)〈森本薫〉二)
    3. [その他の文献]〔管子‐国准〕
  3. 過去のある時点を、あとからふり返っていう。その時。その頃。その当時。往時。そのかみ。その昔。
    1. [初出の実例]「下宴当時宅、扱雲楽広天」(出典:懐風藻(751)賀五八年〈刀利宣令〉)
    2. 「当時の私はその原因が、全く私の臆病に根ざしてゐるのだと」(出典:疑惑(1919)〈芥川龍之介〉)
    3. [その他の文献]〔荀子‐儒効〕

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普及版 字通 「当時」の読み・字形・画数・意味

【当時】とう(たう)じ

過去のその時。〔宋書、謝霊運伝論〕(曹)子・(王)仲宣は、氣質を以て體と爲し、竝びに能を標(あら)はし美を擅(ほしいまま)にし、獨り當時に映ず。是(ここ)を以て一世の士、各相ひす。

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