待った(読み)マッタ

デジタル大辞泉 「待った」の意味・読み・例文・類語

まっ‐た【待った】

碁・将棋などで、相手の仕掛けてきた手を待ってもらったり、相撲で立ち合いを待ってもらったりすること。また、そのときにいう語。「待ったを掛ける」
進行を一時止めること。「開発計画に待ったがかかる」
[類語]たんまタイム

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精選版 日本国語大辞典 「待った」の意味・読み・例文・類語

まっ‐た【待た】

  1. [ 1 ] 〘 連語 〙
    1. 進行を一時止める時に発する掛け声
      1. [初出の実例]「待ったお局暫くと、声は立派にむさ男、雑兵出立のやくざ鎧」(出典:浄瑠璃・源頼家源実朝鎌倉三代記(1781)七)
    2. 相撲や囲碁などの勝負事で、自分が不利とみて、相手の仕掛けた手を待ってもらう時に発する掛け声。
      1. [初出の実例]「待ったと声を懸けしもかまはず遮に無に組んで捻倒し」(出典:門三味線(1895)〈斎藤緑雨〉七)
  2. [ 2 ] 〘 名詞 〙 相手の仕掛けた手を待ってもらうこと。次の行為に移るのをとめること。
    1. [初出の実例]「何ぞや、彼の相撲に『待タ』の風ある是なり」(出典:大阪穴探(1884)〈堀部朔良〉一一)

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とっさの日本語便利帳 「待った」の解説

待った

力士が呼び出され立ち合うまでの息を整える段階を仕切りといい、その時間は幕内四分、十両三分、幕下二分と制限されている。制限時間一杯で立たないことを「待った」という。

出典 (株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」とっさの日本語便利帳について 情報

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