待遇（読み）タイグウ

デジタル大辞泉

たい‐ぐう【待遇】

［名］(スル)
１ 人をもてなすこと。あしらい。「待遇の良いホテル」「大切な客として待遇する」
２ 給与・勤務時間など、雇用者の勤労者に対する取り扱い。処遇。「待遇を改善する」「高給で待遇する」
３ ある地位に準じた取り扱いを受けること。役職などを表す語に付けて用いる。「課長待遇」
[用法]待遇・処遇――「相当の待遇（処遇）を考えている」のように、その人の取り扱い方の意では相通じて用いられる。◇「待遇」は、その時のもてなし方や、働く者の地位・給与の条件などについて用いる。「待遇の良い旅館」「待遇の改善を掲げて会社と交渉する」など。また、「部長待遇」のように、ある地位に準じた扱いの意は「処遇」にはない。◇「処遇」は、組織の中での地位・職務などについての扱いをいう。「名誉会長として処遇する」
[類語]処遇・知遇・礼遇・優遇・厚遇・優待・歓待・扱う

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

たい‐ぐう【待遇】

1. 〘 名詞 〙
2. ① ( ━する ) 他人や客をもてなすこと。あしらい。接待。また、人をある立場から評価して、それに相応した取り扱いをすること。処遇。
   1. [初出の実例]「敗軍の将であるほどに官秩をも貶せうずれども、ゆるすのみならず、猶もとよりもよく待遇するは」(出典：史記抄（1477）四)
   2. 「此様(こん)な出て行けがしの待遇を受けながら」(出典：思出の記（1900‐01）〈徳富蘆花〉三)
   3. [その他の文献]〔史記‐大宛伝〕
3. ② 職場での地位や給料などに関する取り扱い方。また、ある地位に準じた扱いの格式。
   1. [初出の実例]「親任官の待遇」(出典：親補職に在る者及会計検査院長の待遇制（明治二九年）（1896）)

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【待遇】たいぐう

もてなす。〔水紀聞、九〕世衡～羌屬を撫し、親しく其の帳に入り、人の心を得たり。～寇(かう)至れば、(しばしば)之れを破る。部、待すること家人の如し。

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出典　平凡社「普及版 字通」