精選版 日本国語大辞典 「律詩」の意味・読み・例文・類語
りっ‐し【律詩】
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
中国古典詩の詩体の一つ。唐代に定まったもので、近体詩に属する。8句からなり、1句が5字の「五言(ごごん)律詩」、7字の「七言(しちごん)律詩」の2種がある。律詩の起源は、六朝(りくちょう)の斉(せい)・梁(りょう)のころ、沈約(しんやく)らの「四声八病説(しせいはちびょうせつ)」を代表とする、詩の音声美への自覚の動きからおこった。句中の声調の均斉美とともに、形のうえでも、従来の20句から12句の中編の形式が、しだいに10句から8句と短くなって固定し、中間の4句に対句を用いる規則も定まった。だいたい初唐の四傑(王勃(おうぼつ)、楊烔(ようけい)、盧照鄰(ろしょうりん)、駱賓王(らくひんのう))の時代、7世紀後半に五言律詩がまず成立し、これにすこし遅れて、沈佺期(しんせんき)、宋之問(そうしもん)の時代、8世紀初頭に七言律詩が成立した。当初は、修辞性に重きが置かれ、応酬や題詠などにおもに用いられたが、真に芸術的に高度の内容をもつようになったのは杜甫(とほ)の出現による。その形式は次のようである。
二句一聯で四聯からなり、中間の二聯はかならず対句を用いるのが特色である(他の二聯にも対句を用いてよい。四聯とも対句の構成をとるものを全対格という)。絶句の場合のひらめきや機知に対し、律詩の場合には、対句を中心とする均斉美や修辞の洗練さが見どころになる。律詩の変形として、中間の対句の部分が三聯、四聯と長くなったものを「排律」または「長律」とよぶ。長いものは100句以上にも及ぶが、これも杜甫が完成者である。その醸し出す重厚みは、公式の場の応酬などに適し、科挙の詩の科目には、12句の排律が用いられるのが習わしであった。なお、排律は五言が主で、七言のものは少ない。
[石川忠久]
『高木正一著『近体詩』(『中国文化叢書4 文学概論』所収・1967・大修館書店)』
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
送り状。船荷証券,海上保険証券などとともに重要な船積み書類の一つで,売買契約の条件を履行したことを売主が買主に証明した書類。取引貨物の明細書ならびに計算書で,手形金額,保険価額算定の基礎となり,輸入貨...
9/11 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新