徒波(読み)アダナミ

デジタル大辞泉 「徒波」の意味・読み・例文・類語

あだ‐なみ【徒波/浪】

たいした風もないのに立つ波。変わりやすい人の心、軽々しい行為などをたとえていう語。
「音にだに立てじと思ひし―のあだなる名をも流しつるかな」〈新葉・恋二〉
[類語]波浪さざ波白波逆波津波土用波うねり小波大波高波荒波波濤怒濤激浪男波女波余波逆浪げきろう横波海嘯夕波波頭なみがしら波頭はとう波の花波間

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精選版 日本国語大辞典 「徒波」の意味・読み・例文・類語

あだ‐なみ【徒波・徒浪】

  1. 〘 名詞 〙 いたずらに立ち騒ぐ波。変わりやすい人の心、むなしい浮き名、無益な騒ぎなどのたとえに用いる。
    1. [初出の実例]「そこひなき淵やはさわぐ山河のあさき瀬にこそあだ浪はたて〈素性〉」(出典:古今和歌集(905‐914)恋四・七二二)

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