デジタル大辞泉 「徒」の意味・読み・例文・類語
ただ【▽徒/×只】
[名]
1 取り立てて値打ちや意味がないこと。普通。「―の人」「―のからだではない」
2 何事もなく、そのままであること。無事。「見つかったら―では済まない」
3 (只)代金のいらないこと。また、報酬のないこと。無料。「―でくれる」「―で働く」
[形動ナリ]
1 ありきたり。また、ありのまま。
「―なる絹綾など取り具し給ふ」〈源・宿木〉
2 何事もないさま。
「朝露のおくる思ひに比ぶれば―に帰らむ宵はまされり」〈和泉式部日記〉
[補説]3は「只」の字を「ロ」と「ハ」とに分け、俗に「ろは」という。
[類語](1)平凡・ありきたり・並・凡俗・俗・ありふれる・普通・一般・一般的・尋常・通常・平常・通例・標準・標準的・平均的・
あだ【▽徒】
1 実を結ばずむなしいさま。無益なさま。むだ。「せっかくの好意が
2 浮ついたさま。不誠実で浮気っぽいさま。
「―なる恋にはあらで、
3 一時的ではかないさま。かりそめ。
「なかなかに―なる花は散りぬともまつを頼まぬ人のあらめや」〈為頼集〉
4 いいかげんなさま。粗略だ。
「まだしき時に方さまの御心づかひゆゑと、それはそれは―に存ぜぬに候」〈浮・文反古・五〉
[類語]無駄・駄目・台無し・ふい・おじゃん・空中分解・挫折・くたびれもうけ・おしまい・わや・パンク・ぼつ・余計・余分・
いたずら〔いたづら〕【▽徒】
1 存在・動作などが無益であるさま。役に立たないさま。むだ。「
2 あるべき物がないために物足りないさま。なんの風情もないさま。
「入江の―なる
3 何もすることがないさま。退屈。→
「舟も出ださで―なれば」〈土佐〉
[類語]無駄・駄目・台無し・ふい・おじゃん・空中分解・挫折・くたびれもうけ・おしまい・わや・パンク・ぼつ・余計・余分・
と【徒】[漢字項目]
[学習漢字]4年
〈ト〉
1 乗り物に乗らずに歩く。かち歩きする。「徒行・徒渉・徒卒・徒歩」
2 何も持たない。「徒手」
3 何もしない。何の役にも立たない。むだ。「徒食・
4 いっしょに事をする仲間。ともがら。「徒党・徒輩/学徒・義徒・逆徒・教徒・信徒・
5 門下の弟子。「徒弟/生徒」
6 五刑の一。懲役刑。「徒刑」
〈ズ〉の6に同じ。「徒刑/
[名のり]とも
[難読]