お‐めし【御召】
① 呼び寄せること、乗ること、着ることなどをいう
尊敬語。
※俳諧・西鶴大矢数(1681)第三九「箔千まい月はもとより影さして おめしの舟の

の海つら」
※安愚楽鍋(1871‐72)〈
仮名垣魯文〉二「ちょっと出るにもお召
(メシ)のはんてん織物やはかたのおびを締
(しめ)」
※
洒落本・仕懸
文庫(1791)二「革
(かは)じゃアごぜへせん。おめしサ〈かはとは
かわはをり、おめしとは羽二重といふこと也〉」
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デジタル大辞泉
「御召」の意味・読み・例文・類語
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御召【おめし】
御召縮緬(ちりめん)の略。御召料の意で,西陣で作られた縞縮緬を徳川11代将軍家斉が召したことから名づけられた。絹のほか毛,化繊,合繊もある。あらかじめ精練染色した糸で織るが,緯(よこ)糸に御召緯と称する糊(のり)をつけた強撚(きょうねん)糸を用い,表面にしぼを出す。平織が多く紋御召,縫取御召,上代御召,風通御召などの種類がある。地質は張りがあり堅めで,着物,羽織,帯等にする。産地は西陣,桐生,十日町,塩沢など。
→関連項目絹織物|ちりめん(縮緬)
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おめし【御召】
御召ちりめんの略称。絹織物の一種で,着尺,羽尺,コート地などの和装に用いる。徳川11代将軍家斉が,従来高貴の人々が着用した縞ちりめんを改良し,粋な創作柄を作らせ,御止縞(おとめじま)として他人の使用を禁じてつねに着用したことから,御召の名があるといわれる。ふつうのちりめんは経緯糸ともに生糸の強撚糸(きようねんし)を使い,織り上げた後に精練して生糸のもつ膠(にかわ)質のセリシンを落とし,〈シボ〉と呼ぶ縮みじわを表面にあらわしたいわゆる練絹の白生地であるのに対し,御召は糸精練の先練,先染した絹糸を用い御召緯(よこ)と称する糊入れの強撚糸の右撚(みぎより),左撚を交互に織り込み温湯に浸し,シボ取り湯のし整理によって仕上げる。
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御召
[女性用] 御召は御召縮緬〔おめしちりめん〕という生地で仕立てられた着物の総称で、全体に波をうったような細かい皺(シボ)があることが特徴です。織りの着物の中では最も高級な、正絹(シルク)の着物です。
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