御手水（読み）オチョウズ

デジタル大辞泉

お‐ちょうず〔‐てうづ〕【^▽御^▽手^▽水】

１ 「手水」の美化語。
２ 用便。また、便所を丁寧にいう語。「お手水に立つ」
[類語]（2）便所・化粧室・洗面所・手洗い・トイレ・トイレットルーム・ウオータークロゼット・ラバトリー・レストルーム・WC・厠かわや・雪隠せっちん・後架こうか・憚はばかり・手水ちょうず・手水場・不浄・不浄場・ご不浄・分別所ふんべつどころ・浄房・便室・閑所・用場・西浄せいちん・東司とうす

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

お‐ちょうず‥てうづ【御手水】

1. 〘 名詞 〙 ( 「お」は接頭語 )
2. ① 手や顔などを洗い清めること。また、その水を丁寧にいう語。
   1. [初出の実例]「お前さんのお浄水(チャウヅ)の湯や何かをとりますから」(出典：人情本・英対暖語（1838）初)
3. ② 大小便、また、便所を丁寧にいう語。
   1. [初出の実例]「今日は一人でお厠(チョウズ)にも行かれるやうに成ました」(出典：われから（1896）〈樋口一葉〉三)
4. ③ 「おちょうず（御手水）の会(え)」の略。
   1. [初出の実例]「今日は北野のおてうずのよなれば参らふ」(出典：天理本狂言・太刀奪（室町末‐近世初）)

出典　精選版 日本国語大辞典

世界大百科事典（旧版）内の御手水の言及

【御手洗】より

…世俗，日常の世界から神聖な社域，寺域に入るための禊（みそぎ）の行事と場所が簡略化された結果，成立したのが今日，各地の社寺にみられる御手洗であろう。京都北野天満宮の7月7日になされる御手洗祭は，祭神が歌を詠むので，そのための御手水（おちようず）を硯箱，水さしなどとともに神前に供えるのだとされるが，これは魂祭である盆を前にして禊が変容したものと思われる。同じ京都の賀茂御祖（かもみおや）神社には6月20日から晦日まで境内の御手洗川に人々が足をひたし息災を願った御手洗会（みたらしえ）があり，ただすまいりとも呼ばれていた。…

※「御手水」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」