徴する(読み)チョウスル

デジタル大辞泉 「徴する」の意味・読み・例文・類語

ちょう・する【徴する】

[動サ変][文]ちょう・す[サ変]
呼び寄せる。召す。「将兵を―・する」
証明する。また、照らし合わせる。「実例に―・する」
取り立てる。徴収する。「税を―・する」
もとめる。要求する。「意見を―・する」
[類語]求める因る頼む請う仰ぐ懇請する懇望する要望する所望する要請する要求する請求する催告する迫るせがむせびるねだる注文強要強請請託依頼懇願ゆすり請い求め願うリクエストアンコール

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「徴する」の意味・読み・例文・類語

ちょう‐・する【徴】

  1. 〘 他動詞 サ行変 〙
    [ 文語形 ]ちょう・す 〘 他動詞 サ行変 〙
  2. 召す。呼び出す。招く。
    1. [初出の実例]「また玄沙、三蔵を徴していはく」(出典:正法眼蔵(1231‐53)心不可得)
  3. 証明する。証拠とする。また、ある物事に証拠や根拠を求める。照らし合わす。
    1. [初出の実例]「論古未今」(出典経国集(827)序)
    2. 「我国に貧民多き事より之を救済するの法を歴史に徴して論説し」(出典:筆まかせ(1884‐92)〈正岡子規〉三)
  4. とりたてる。徴収する。
    1. [初出の実例]「宜今年田租悉免勿一レ徴」(出典:類聚国史‐八三・免租税・弘仁二年(811)一一月庚子)
    2. 「十銭の見物料を徴して」(出典:岡本の手帳(1906)〈国木田独歩〉)
  5. もとめる。望む。要求する。請求する。
    1. [初出の実例]「素直に彼の意見を徴してゐるやうにも看做(みな)されたし」(出典:都会憂鬱(1923)〈佐藤春夫〉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android