精選版 日本国語大辞典 「心持」の意味・読み・例文・類語
こころ‐もち【心持】
[1] 〘名〙
① 心の持ち方。心がけや気立て。
※静嘉堂文庫本無名抄(1211頃)「身のふるまひもてなし、心もちなど、赤染には及び難かりけるにや」
② 実際はそうでないのに、そうであるかのような気持。また、何かしようとする気持。つもり。
※浮世草子・好色万金丹(1694)一「あふたびごとに壱歩壱つ宛銭箱に入て、是を揚銭の心もちとのけてをき」
③ 何かをしたり、されたりした時に、受ける感じ。
※滑稽本・古朽木(1780)二「宜敷気もち心持、嚊(かか)もやき餠打忘れ」
④ 生理的な心のぐあい。気分。「急に心持が悪くなった」
※人情本・清談峯初花(1819‐21)後「あつさつよきゆへにや、おりしこころもちあしくなりければ、やまのちゃやにやすむところへ」
※童舞抄(1596)源氏供養「正面へおもてをなをし、物を案ずるやうに心持をすべし」
[2] 〘副〙 わずかにそれと感じられるだけ。ほんの少し。やや。
※狂言記・棒縛(1730)「小舞をまへ。いや此のなりではまわれぬ。どうなりと心持斗まへ」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報