思い做す(読み)オモイナス

デジタル大辞泉 「思い做す」の意味・読み・例文・類語

おもい‐な・す〔おもひ‐〕【思い×做す】

[動サ五(四)]
…のように心に受け取る。思い込む。
「センチメンタルな彼を一個超人のようなと―・している友だちさえあった」〈佐藤春夫都会憂鬱
推定して、それと決める。
「おのづから、さるやうありて聞こゆるならむと―・し給へかし」〈・若紫〉
[類語]忖度推察拝察高察賢察明察憫察びんさつ推測推量推考端倪たんげい邪推類推酌量了察推認推断推定斟酌しんしゃく憶測配慮揣摩しま揣摩憶測しまおくそく察し心配り気配り心遣い気遣い推し量る酌む酌み取る思い勘繰る思いやるおもんぱかる推し当てる心当て気を回す見越す察する感じ取る

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精選版 日本国語大辞典 「思い做す」の意味・読み・例文・類語

おもい‐な・すおもひ‥【思為・思做】

  1. 〘 他動詞 サ行四段活用 〙
  2. 意識的に、また、自分から進んで、そのように思う。あえて思う。思い込む。
    1. [初出の実例]「身をえうなきものに思なして」(出典:伊勢物語(10C前)九)
  3. ( 上に推測の意を表わす語句を伴って ) 推量して、ある考えを定める。推測する。
    1. [初出の実例]「人目ゆへ後にあふ日のはるけくはわがつらきにや思なされん〈よみ人しらず〉」(出典:古今和歌集(905‐914)物名・四三四)

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