性フェロモン(読み)セイフェロモン

デジタル大辞泉 「性フェロモン」の意味・読み・例文・類語

せい‐フェロモン【性フェロモン】

動物で、異性をひきつけるために雌雄のどちらかが分泌するフェロモン

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「性フェロモン」の意味・わかりやすい解説

性フェロモン【せいフェロモン】

性誘引物質とも。動物の繁殖行動に関与するフェロモン昆虫のほか,哺乳(ほにゅう)類で知られる。雌が分泌して同種の雄を引きつけるものと,逆に雄が分泌して雌を引きつけるものがある。カイコのボンビコールのように化学構造のわかっているものも多い。種によってかなり特異的なので,これで雄を選択的に集めて害虫駆除に用いることができる。
→関連項目誘引物質

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農林水産関係用語集 「性フェロモン」の解説

性フェロモン

フェロモンのうち配偶行動において異性間のコミュニケーションに利用される物質で、害虫発生予察(「フェロモントラップ参照)、誘殺や異性間の交信を攪乱させる防除法に利用される。

出典 農林水産省農林水産関係用語集について 情報

世界大百科事典(旧版)内の性フェロモンの言及

【フェロモン】より

…したがって,フェロモンは同種の個体間に交わされている〈化学的な言葉〉とみなすことができる。 哺乳類を含めた多くの高等動物にフェロモンの存在が知られているが,フェロモンの研究はカイコの性フェロモンで始まり昆虫について最も多く研究されている。先の定義にあるように,フェロモンの機能は受けとった個体にある一定の行動を起こさせる場合と,発育過程に変化をもたらす場合の二つにわけられる。…

【誘引剤】より

…有害昆虫,動物などの好む化学物質を用いて誘引して集め,防除したり,またそれらの発生を予察したりする薬剤。多くの昆虫の雌は,尾部の腺組織から特有の化学物質を分泌し,これが雄の昆虫を誘引して生殖が行われるのが普通で,この誘引物質は性フェロモンと呼ばれている。鱗翅目昆虫(チョウ,ガの類)の性フェロモンの研究が盛んで,Butenandtらによるカイコガの性フェロモン,ボンビコールの単離および構造決定((E,Z)‐10,12‐ヘキサデカジエン‐1‐オール)は,この分野の先駆的研究成果である。…

※「性フェロモン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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