精選版 日本国語大辞典 「恋女房染分手綱」の意味・読み・例文・類語
こいにょうぼうそめわけたづな こひニョウバウ‥【恋女房染分手綱】
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浄瑠璃義太夫節(じょうるりぎだゆうぶし)。時代物。13段。吉田冠子(かんし)・三好松洛(みよししょうらく)合作。1751年(寛延4)2月大坂・竹本座初演。俗謡で有名な馬士(まご)丹波与作(たんばよさく)と宿場女関の小万(せきのこまん)の恋を描いた近松門左衛門の『丹波与作待夜小室節(まつよのこむろぶし)』の増補改作。由留木(ゆるぎ)家の臣伊達(だて)与作が若殿の情人芸子いろはの身請けの金を盗まれた咎(とが)と腰元重の井(しげのい)との不義によって追放され、馬方となって流浪する話を本筋として、重の井の父である能役者竹村定之進が主君に『道成寺(どうじょうじ)』の能を伝授したあと鐘の中で切腹して娘の罪を償う話、与作の義兄座頭慶政(けいまさ)の悲劇、馬方与作が関の小万となったいろはと恋に落ちる話などが組み込まれているが、名高いのは十段目の「重の井子別れ」で、人形浄瑠璃でも歌舞伎(かぶき)でも多く上演される。
父の忠死によって救われ、主家の息女調姫(しらべひめ)の乳母となった重の井は、姫が入間(いるま)家の養女となって東国へ下る旅立ちの日、道中双六(すごろく)で姫の機嫌をとった幼い馬方三吉を、与作との間に生んだわが子と知るが、主家への義理のため、涙をこらえ親子の名のりをせずに別れる。歌舞伎で重の井は立女方(たておやま)の代表的な役で、内面的な愁嘆の演技が眼目。三吉も子役として有数の大役である。
[松井俊諭]
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出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報
…《落葉集》などに所収の歌謡や古浄瑠璃,歌舞伎で人々に知られた丹波与作を主人公とするが,筋立ては近松の創作になる。母と名のれぬ滋野井の苦衷や,母をしたう三吉のいたいけな感情が描かれる序幕がすぐれており,《恋女房染分手綱》(1751)の中に〈重の井子別れ〉としてまるごと採り入れられ,現在もたびたび上演される。それにくらべ,与作は先行作のイメージによりかかったためか,十分に描かれているとはいいがたい。…
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