悪事千里を走る(読み)アクジセンリヲハシル

デジタル大辞泉 「悪事千里を走る」の意味・読み・例文・類語

悪事あくじ千里せんりはし

《「北夢瑣言ほくむさげん」の「好事門を出でず、悪事千里を行く」から》悪い行いはすぐに世間に知れ渡る。→好事門を出でず

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故事成語を知る辞典 「悪事千里を走る」の解説

悪事千里を走る

悪い行いや悪い評判は、たちまち世間に知れ渡るものだ、ということ。

[使用例] きみのところのお子さんたちの成績がお殿様のお耳にはいったのです〈略〉悪事千里を走る。善なんぞ門を出でざらんやです[佐々木邦苦心学友|1927~29]

[由来] 「北夢瑣言―六」に出て来る、中国の古いことわざから。一〇世紀の中国、こうしん王朝の時代、宰相となったぎょうは、若いころ、艶っぽい小唄を作る名人でした。宰相になってからは、威厳に関わるというのですべて焼き捨てさせましたが、彼の小唄の評判は、異民族にまで知られていたとのこと。これこそ「悪は千里を行く」ではないか、と「北夢瑣言」の作者、そんこうけんは述べています。

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ことわざを知る辞典 「悪事千里を走る」の解説

悪事千里を走る

悪い行いや悪いうわさは、たちまち世間に知れ渡る。悪事千里。

[使用例] 悪事は千里、似た事は、まこと、ありしの噂となりて。明日は婢が口の端を。御門の外へ走りしなるべし[清水紫琴*したゆく水|1898]

[解説] 中国北宋の「北夢瑣言」に「好事は門を出でず、悪事は千里を行く」とあります。

英語〕Bad news travels fast.(悪しきニュースはすぐひろまる)

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