情実(読み)ジョウジツ

デジタル大辞泉 「情実」の意味・読み・例文・類語

じょう‐じつ〔ジヤウ‐〕【情実】

個人的な利害感情がからんで公平な取扱いができない関係状態。「情実を交える」「情実にとらわれない」「情実を排する」
実際ありさま実情
諸国の―を問い」〈藤村夜明け前
偽りのない気持ち。まごころ
「―互に相通じて怨望嫉妬の念は忽ち消散せざるを得ず」〈福沢学問のすゝめ

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精選版 日本国語大辞典 「情実」の意味・読み・例文・類語

じょう‐じつジャウ‥【情実】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ありのままの事実。実際の事情。
    1. [初出の実例]「天の常の道を乱り、物の情実に逆ふるときは、詐りが起て」(出典:清原国賢書写本荘子抄(1530)四)
    2. 「国内の情実(ジャウジツ)を具(つぶさ)に言上仕つらんが」(出典:近世紀聞(1875‐81)〈染崎延房〉七)
    3. [その他の文献]〔史記‐呂不韋伝〕
  3. いつわりのない気持。まごころ。〔音訓新聞字引(1876)〕 〔史記‐公孫弘伝〕
  4. 私情がからんでいて、公平な処置ができにくい事情や関係。
    1. [初出の実例]「学校と云ふものは中々情実のあるもので」(出典:坊っちゃん(1906)〈夏目漱石〉五)

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普及版 字通 「情実」の読み・字形・画数・意味

【情実】じよう(じやう)じつ

実状真相。〔史記、呂不伝〕始皇九年~秦王、に下して治せしめ、(つぶ)さに實を得たり。事、相國呂不なる。九、~太后生むの兩子をし、に太后を雍にす。

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