愛語(読み)アイゴ

デジタル大辞泉 「愛語」の意味・読み・例文・類語

あい‐ご【愛語】

《〈梵〉priya-vāditāの訳》菩薩他者に対して心のこもった優しい言葉をかけること。人々を救いに導く実践行である四摂事ししょうじの一。

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精選版 日本国語大辞典 「愛語」の意味・読み・例文・類語

あい‐ご【愛語】

  1. 〘 名詞 〙 ( [梵語] priya-vādita-saṃgraha の訳語 ) 仏語四摂(ししょう)一つ。菩薩が人々を導き、その心に親愛の情を抱かせるために優しい言葉をかけてやること。
    1. [初出の実例]「不悪語麤鉱語常説愛語美妙語」(出典顕戒論(820)上)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「愛語」の意味・わかりやすい解説

愛語
あいご

仏教用語。菩薩(ぼさつ)が人々を救うにあたって、人々を誘い仏道に導いていくための四つ方法四摂法(ししょうぼう))のうちの一つ。優しいことば、親しみのある心のこもったことば、人々に対する慈悲心(慈しみの心)から発せられたことば、親愛の心をおこさせることばをいう。

[伊藤秀憲]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「愛語」の意味・わかりやすい解説

愛語
あいご

仏教を実践する人が人々をひきつけるためにそなえるべき4種の美点 (→四摂事 ) の一つ。愛語摂ともいう。あたたかい心のこもった言葉をかけること。これによって人々に接近し,彼らを悟りの境地に導く。

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