成立(読み)セイリツ

デジタル大辞泉 「成立」の意味・読み・例文・類語

せい‐りつ【成立】

[名](スル)物事が成り立つこと。できあがること。また、まとまること。「予算案成立する」「交渉成立させる」
[類語]完成生まれる誕生出来る成就達成大成速成適う実現成り立つ成る出来しゅったい出来上がる樹立確立存立打ち立てる成功奏功上首尾結実開花実を結ぶ花開く物になる

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精選版 日本国語大辞典 「成立」の意味・読み・例文・類語

せい‐りつ【成立】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 一つの形としてまとまりを持つこと。なりたつこと。できあがること。また、つくりあげること。せいりゅう。
    1. [初出の実例]「制、大学典薬生等、業未成立」(出典続日本紀‐霊亀二年(716)五月丁酉)
    2. 「広い意味に於ける仮説なしには科学は成立し得ないと同様に」(出典:科学者と芸術家(1916)〈寺田寅彦〉)
    3. [その他の文献]〔後漢書‐鄧禹伝〕
  3. 育って大きくなること。成長すること。成育。
    1. [初出の実例]「而今御年齢未成立」(出典:吾妻鏡‐建保四年(1216)九月一八日)
    2. [その他の文献]〔李密‐陳情表〕
  4. 当事者間に一定の法律関係ができあがること。契約の成立、婚姻の成立など。
    1. [初出の実例]「隔地者間の契約は承諾の通知を発したる時に成立す」(出典:民法(明治二九年)(1896)五二六条)

なり‐たち【成立】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 人が成長すること。また、その過程経歴。生いたち。
    1. [初出の実例]「イマ ワ マタ キソドノ ノ naritachi(ナリタチ)、ソノ ムホン ノ ヤウ ヲモ ヲカタリアレ」(出典:天草本平家(1592)三)
  3. いくつかの要素が組み立てられてできあがること。また、できあがるまでの過程や事情。せいりつ。なりたて。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「英国の代議政躰の発達とは大いに成立(ナリタチ)の順序を異にしおる」(出典:社会百面相(1902)〈内田魯庵代議士)

せい‐りゅう‥リフ【成立】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「りゅう」は「立」の正音、「りつ」は慣用音 ) =せいりつ(成立)
    1. [初出の実例]「今日より此の時に成立(セイリフ)したる政党有様を」(出典:雪中梅(1886)〈末広鉄腸〉上)

なり‐たて【成立】

  1. 〘 名詞 〙
  2. なって間もないこと。
  3. そうなった由来、原因。なりたち。
    1. [初出の実例]「楊朱がなりたてこまかなことは列子にあるか匀府排匀にはみえぬぞ」(出典:玉塵抄(1563)六)

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普及版 字通 「成立」の読み・字形・画数・意味

【成立】せいりつ

なりたつ。成就する。また、成人となる。晋・李密〔情事を陳(の)ぶる表〕臣少(わか)くして疾多く、九まで行(ある)かず。零丁して立に至る。

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