せん‐そう ‥サウ【戦争】
〘名〙
※白石先生手簡(1725頃)五「百廃し後に
天下の戦争は相止み候て」 〔
史記‐始皇本紀〕
② 比喩的に、①を思わせるような激しい競争や
混乱。
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デジタル大辞泉
「戦争」の意味・読み・例文・類語
せん‐そう〔‐サウ〕【戦争】
[名](スル)
1 軍隊と軍隊とが兵器を用いて争うこと。特に、国家が他国に対し、自己の目的を達するために武力を行使する闘争状態。国際法上は、宣戦布告により発生し、当事国間に戦時国際法が適用される。いくさ。「戦争が勃発する」「隣国と戦争する」
2 激しい争いや競争。「受験戦争」「交通戦争」
[補説]書名別項。→戦争
[類語](1)有事・戦時・非常時・乱世・変・事変・革命・非常・戦・戦い・戦役・役・兵・兵馬・兵戈・干戈・会戦・合戦・交戦・戦火・兵火・戦乱・兵乱・戦雲・戦塵・戦禍・大戦・戦闘
[補説]
2014年6月に実施した「あなたの言葉を辞書に載せよう。2014」キャンペーンでの「戦争」への投稿から選ばれた優秀作品。
◆平和の尊さを感じさせる最も愚かな手段。
chgnatsuさん
◆正しい者が勝つわけでもなければ、勝つ者が正しいわけでもない。
ころんさん
◆たくさんの人から明日を奪い取っていくもの。
ちょコぱふぇさん
◆人間をコマとした、権力者の将棋。
ひっちょさん
◆あらゆる技術の産みの親。多数の犠牲から新たな世界が創造されるという、皮肉ではあるが現実の存在。
J.P.Gさん
◆それによる損失は計り知れないのにも関わらず、周期的に繰り返さずにはいられない、人類特有の愚行。
VAMさん
◆死語になるのを待っている言葉。ありとあらゆる辞書からの消滅を待っている言葉。未来の子供たちに「戦争? それ、なに?」と言われるのを待っている言葉。
花見咲蔵さん
◆歴史に於ける酷い二日酔い。起きた直後は二度と繰り返さないと誓うが、いつか必ず繰り返す。
飲兵衛さん
◆ハンバーグや唐揚げが晩御飯に並んだとき、大人数の兄弟がいる場合の食卓。
Jのおまめさん
せんそう【戦争】[書名]
北川冬彦による詩集。「現代の芸術と批評叢書」第12編として、昭和4年(1929)に刊行。
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戦争【せんそう】
現在では,国家を含む政治的権力集団間で,軍事・政治・経済・思想等の総合力を手段として行われる抗争(内乱も含む)をいう。従来は,狭く国家間において,主として武力を行使して行われる闘争のみが戦争と定義されていた。国際法上では開戦宣言があれば現実の武力行使がなくても戦争開始と認められる。戦争開始と同時に交戦国間は国交断絶し,関係国には戦時国際法・戦争法規が適用される。戦争の終了は通常休戦を経て講和によりなされる。戦争の形式には全面戦争,局地戦争,限定戦争などがあり,帝国主義戦争,植民地独立戦争あるいは心理戦争などと呼ばれるものもある。古くは戦争は国際紛争の一般的解決方法として全く自由に放任されていた。中世末〜近世初期には正当な原因がある場合にのみ許されるとする正戦論があり,19世紀になると戦争法規に従う限り合法とする無差別戦争観が生まれた。しかし特に第1次大戦後,戦争を非合法とする考え方が普遍的となり,国際連合憲章は国際紛争における武力行使の禁止をうたっている。→軍隊/戦争状態終結宣言/戦争犯罪/兵器
→関連項目安全保障|最後通牒|大本営
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戦争
せんそう
war
広くは,民族,国家あるいは政治団体間などの武力による闘争をいうが,国家が自己の目的を達成するために行う兵力による闘争がその典型である。かつては,国家は国際紛争解決の最終的手段として戦争に訴える権利があるとされ,交戦法規に従うかぎりあらゆる害敵手段の行使が許され,戦争状態のもとでは交戦国は互いに平等な法的地位に立つとされた。しかし今日では,国連憲章下において戦争は禁止され,戦争でない武力の行使や武力による威嚇も,自衛権の行使および国連の強制措置を除き一般に禁止されている。
戦争
せんそう
Krieg
ドイツの作家 L.レンの小説。 1928年刊。作風としては当時のノイエ・ザハリヒカイト (新即物主義) を代表するもの。ルポルタージュの形式を用い,簡明直截な筆致で戦争体験を描き出している。レンはこの作品で反戦作家の名を高くし,30年には『戦後』 Nachkriegを出して,敗戦の混乱の極にあるドイツ社会を描いた。
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せんそう【戦争 war】
戦争とはある政治目的のために政治,経済,思想,軍事的な力を利用して行われる政治集団間の闘争である。それが組織的な破壊の企てであるかぎり,ひとの死を伴う。戦争についてこれまで,政治家や戦略家や社会・人文学者たちが,数多くの異なった定義を下してきた。それらの定義はみななにほどかの真実を表しているが,同時に戦争の実態を汲みつくすこともできないでいる。戦争があまりにも複雑な現象だからにほかならない。戦争はいかなる場所,いかなる時代にせよ,その時点における文明あるいは社会の状態を表出するものであるから,戦争を一般的に定義したところでなにものも語ったことにはならないのかもしれない。
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世界大百科事典内の戦争の言及
【国際紛争】より
…典型的には国家と国家の間の紛争を意味するが,ある国と他国の個人,国内団体(例えばゲリラ集団),少数民族,宗教集団,多国籍企業や私的国際組織などのいわゆる脱国家的行為主体(〈トランスナショナリズム〉の項参照)との間の紛争も,関係国政府の関与で国家間の紛争となる。国際紛争は軍事的手段の行使を伴う国際戦争や内戦から,口頭やマス・メディアなどによる論争までを含む多種多様な現象である。
[国際紛争の類型と紛争理論]
国際紛争の形態は,その紛争の当事者の種類から,大国間,大国・小国間,小国間,国家・脱国家主体間,国家集団間,脱国家主体間,支配民族・少数民族間などに分類できる。…
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