戸主権(読み)コシュケン

デジタル大辞泉 「戸主権」の意味・読み・例文・類語

こしゅ‐けん【戸主権】

民法旧規定で、家族支配・統率するために戸主に認められていた権利。家族の婚姻に対する同意権居所指定権など。

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精選版 日本国語大辞典 「戸主権」の意味・読み・例文・類語

こしゅ‐けん【戸主権】

  1. 〘 名詞 〙 旧民法で、家族を支配、統率するために戸主に認められていた権利義務。家族の婚姻や養子縁組に対する同意権、家族の居所指定・離籍権などをその内容とした。昭和二二年(一九四七消滅

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世界大百科事典(旧版)内の戸主権の言及

【家族制度】より

…人はすべていずれかの〈家〉に属し,〈家〉の統率者である戸主に従う。戸主は,戸主権を持つが,その内容は,家族の居所を指定する権利,家族に対して婚姻,養子縁組,分家などの身分行為を許諾する権利およびこれらを担保する権利(離籍権,復籍拒絶権),さらに祖先祭祀の権利である。この戸主権は,家督相続によって,戸主の財産とともに長男に承継されるのが原則である。…

【戸主】より

…戸主は,その家の全財産と祖先を祭る権利を一手に収めた。この家産の独占的な支配権と祖先祭祀権の両者が,家族に対する戸主の支配権(戸主権)の精神的・物質的な基礎となったのである。ここに,次・三男の貧困と女性蔑視の近因がひそんでいた。…

※「戸主権」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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