しょ‐い ‥ヰ【所為】
① (なすところの意) しわざ。ふるまい。転じて、ある
行為をとらせた
理由。
物事の起こった
原因。せい。ゆえ。そい。
※
今昔(1120頃か)三「俄
(にはか)に形を替て光を放つ事、若し此く得たる玉の所為か」 〔易経‐
繋辞・上〕
せ‐い ‥ヰ【所為】
〘名〙 (「所為」の
字音「しょい」の変化した語か) 上の
ことばを受けて、
形式名詞のように用いて、それが原因・理由であることを表わす。ため。せえ。
※古文真宝彦龍抄(1490頃)「御なごり惜く思さう、泣を流す斗也。
階下もをさないせいでも御入なし」
※
浮雲(1887‐89)〈
二葉亭四迷〉一「気の所為
(セヰ)か、粋を通して見て見ぬ風をしてゐるらしい」
そ‐い ‥ヰ【所為】
〘名〙 おこない。しわざ。また、ある
事態の生じた原因。せい。しょい。
※洒落本・素見
数子(1802)二「きのふも
かちぐりをおっことして、人のそいにしたじゃアねへか」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「所為」の意味・読み・例文・類語
しょ‐い〔‐ヰ〕【所為】
1 しわざ。振る舞い。
「自分の―に対しては…徳義上の責任を負うのが当然だとすれば」〈漱石・それから〉
2 そうなった原因・理由。せい。
「暴政は必ずしも暴君暴吏の―のみに非ず」〈福沢・学問のすゝめ〉
[類語]所業・仕業
そ‐い〔‐ヰ〕【▽所為】
行い。しわざ。しょい。
「昨日もかちぐりをおっことして、人の―にしたぢゃあねえか」〈洒・素見数子〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
普及版 字通
「所為」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報