精選版 日本国語大辞典 「手芸」の意味・読み・例文・類語
しゅ‐げい【手芸】
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
刺しゅうや編物など、手先でする技芸をいう。
[市川久美子]
手芸は、人類の日常生活の必要性から自然発生的におこったはずで、これはほかの工芸と同じである。衣服の補強や修理に端を発し、動物や魚類の骨を針として用い、布の両端を縫い合わせたり、2枚に重ねたりすることから始まった。また、皮革の端を切ってフリンジをつくったり、残り布を細かく切って糸状にし、編んだり結んだりして用いた。古代エジプトやバビロニアなどで行われていたことは、その発掘物から推察することができる。
日本の手芸が学校教育(尋常小学校)に取り入れられたのは1872年(明治5)学制頒布のときであるが、女学校では1870年に横浜の現在のフェリス女学院が西洋刺しゅう、西洋編物を教授したのが始まりである。当時は裁縫(和服)が重要な部分を占めていた。手芸が教科として、またその一部分として明示されたのは1895年のことで、このとき西洋手芸も課するようになった。やがて服装が洋風化したことによって手芸の内容も変化し、第二次世界大戦後、洋裁学校が増加し、1976年(昭和51)から洋裁専門学校の設立も増え、服飾手芸が洋裁教育に取り入れられている。また現在では一般教育でも、小学校から家庭科教育の一環としてカリキュラムに組まれており、専門科目として短期大学や大学の家政学部教育にも及んでいる。
[市川久美子]
刺しゅう、編物、染色、レース、造花、ビーズ、織物、製帽、皮革手芸、木の実手芸、竹手芸、糸手芸、紐(ひも)手芸、人形手芸、袋物、縫いぐるみなどがあるが、大別すると二つに分けられる。
(1)服飾手芸 被服構成には欠かすことのできない重要な役割をもち、衣服にアクセントをつける。種々の刺しゅう、レースなど編む技法を用いることも多い。衣服に用いることもできる。
(2)室内装飾手芸 室内空間を種々の手芸の技法によって装飾する場合と、テーブルクロスなどのように実用と装飾とを併用した装飾とがある。
服飾手芸、室内装飾手芸とも、場合によっては機械でつくられたものと結び付きながら、手芸品はもっとも審美的な生活芸術として存在し続けている。
[市川久美子]
字通「手」の項目を見る。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
送り状。船荷証券,海上保険証券などとともに重要な船積み書類の一つで,売買契約の条件を履行したことを売主が買主に証明した書類。取引貨物の明細書ならびに計算書で,手形金額,保険価額算定の基礎となり,輸入貨...
9/11 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新