手輿(読み)タゴシ

デジタル大辞泉 「手輿」の意味・読み・例文・類語

た‐ごし【手×輿/×輿】

輿の一。前後二人でながえを手で腰の辺りに持ち添えて運ぶ乗り物。てごし。ようよ。

しゅ‐よ【手×輿】

たごし(手輿)」に同じ。

て‐ごし【手×輿】

たごし」に同じ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「手輿」の意味・読み・例文・類語

た‐ごし【手輿・腰輿】

  1. 〘 名詞 〙 輿(こし)一種。前後ふたりで、手で腰のあたりまで持ち上げて運ぶもの。腰輿(ようよ)
    1. [初出の実例]「古記云。輿無輪也。輦有輪也。漢語云。輿。母知許之。腰輿。多許之」(出典令集解(738)職員)
    2. 「座主の、手輿に乗て、白蓋ささせてのぼられけるこそ」(出典:大鏡(12C前)五)

しゅ‐よ【手輿】

  1. 〘 名詞 〙 手で轅(ながえ)を腰のあたりで持つ軽便な輿(こし)。たごし。

て‐ごし【手輿・手輦】

  1. 〘 名詞 〙たごし(手輿)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の手輿の言及

【轎】より

…かごかき(輿丁,轎伕)が人を乗せて前後から舁(か)いてゆく駕籠(かご),輿(こし)をいう。轎には手で轅(ながえ)を腰のあたりにもたげて担ってゆく手輿(たごし),腰輿(ようよ)と,轅を肩にかつぎ上げて運ぶ肩輿(かたごし)(あげごし)とがある。
[中国]
 現代漢語では〈轎子〉と総称する。…

※「手輿」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

メタン

化学式 CH4 。最も簡単なメタン系炭化水素で,天然ガスの主成分をなしている。また石炭ガスにも 25~30%含まれる。有機物の分解,たとえばセルロースの腐敗,発酵の際に生成され,沼気ともいわれる。また...

メタンの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android