敷衍(読み)フエン

デジタル大辞泉 「敷衍」の意味・読み・例文・類語

ふ‐えん【敷×衍/布×衍/敷延】

[名](スル)《「衍」はのべる意》
おし広げること。
「それを種にして、空想で―した愚痴」〈宇野浩二・蔵の中〉
意味趣旨をおし広げて説明すること。例などをあげて、くわしく説明すること。「教育問題を社会全般に―して論じる」
[類語]論説説明解説説く達意論ずる言説総論汎論概論通論概説略説各論総説要説補説図説

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精選版 日本国語大辞典 「敷衍」の意味・読み・例文・類語

ふ‐えん【敷衍・布衍・敷演・布演】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「敷(布)」はしく、「衍(演)」はのべる意 )
  2. のべひろげること。ひきのばすこと。おしひろげること。
    1. [初出の実例]「臨於試業、昇敷演」(出典懐風藻(751)釈智蔵伝)
    2. 「それを種にして、空想で敷衍(フエン)した愚痴に過ぎません」(出典:蔵の中(1918‐19)〈宇野浩二〉)
    3. [その他の文献]〔張衡‐西京賦〕
  3. 意義をおしひろめること。言葉を加えて、詳しく説明すること。
    1. [初出の実例]「『章句』の旨を敷衍弁論せり」(出典:大学垂加先生講義(1679))
    2. [その他の文献]〔成公綏‐天地賦序〕

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普及版 字通 「敷衍」の読み・字形・画数・意味

【敷衍】ふえん

ひろめ及ぼす。敷演。〔宋史、儒林五、沖伝〕上(しやう)(もと)より左氏春秋を好む。沖と朱震とに命じて專せしむ。沖、經旨を衍し、因りて以て規諷す。上、未だ嘗(かつ)て善とせずんばあらず。

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