文車(読み)モングルマ

デジタル大辞泉 「文車」の意味・読み・例文・類語

もん‐ぐるま【文車/紋車】

網代あじろの一。網代で覆った箱の表面に、家紋を描いた車。あやの車。

ふみ‐ぐるま【文車】

ふぐるま

ふ‐ぐるま【文車】

書籍などを運ぶのに用いた板張り屋形車。ふみぐるま。

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精選版 日本国語大辞典 「文車」の意味・読み・例文・類語

ふ‐ぐるま【文車】

  1. 文車〈なよ竹物語絵巻〉
    文車〈なよ竹物語絵巻〉
  2. 〘 名詞 〙 書籍などを運ぶのに用いる、板張りの屋形車。室内用には厨子(ずし)書棚に小さい車を四個つけたものもあった。ふみぐるま。
    1. [初出の実例]「物忌徒然、掃文車也」(出典:中右記‐大治四年(1129)五月三〇日)

もん‐ぐるま【文車・紋車】

  1. 〘 名詞 〙 網代(あじろ)車の一種。網代で覆った箱の表面に、青地に黄で家々の標識とする文様を描いた車。屋根に霞、軒下や袖表(そでおもて)花鳥などを表現するのを例とし、殿上人常用とする。もんの車。〔海人藻芥(1420)〕
    1. 文車〈年中行事絵巻〉
      文車〈年中行事絵巻〉

ふみ‐ぐるま【文車】

  1. 〘 名詞 〙ふぐるま(文車)
    1. [初出の実例]「御同腹の御弟山彦の王子万巻の文車(フミグルマ)。牛に汗して轟かし謹んで奏聞有る」(出典浄瑠璃・用明天皇職人鑑(1705)一)

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普及版 字通 「文車」の読み・字形・画数・意味

【文車】ぶんしや

文軒

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