新曲(読み)シンキョク

デジタル大辞泉 「新曲」の意味・読み・例文・類語

しん‐きょく【新曲】

新しく作られた歌曲・楽曲。
そう組歌くみうたうち、安永年間(1772~1781)以後に作られた曲。
三味線組歌の新作曲。本手組7曲に対するものをいう。

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精選版 日本国語大辞典 「新曲」の意味・読み・例文・類語

しん‐きょく【新曲】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. 新作の曲。また、当世風の曲。
      1. [初出の実例]「旧楽の辞は、いかがなるほどに新曲を作くらいではとて、金花牋を李太白に賜て此清平調を賦せしむるに即席に献之也」(出典:中華若木詩抄(1520頃)中)
      2. [その他の文献]〔新唐書‐礼楽志・一二〕
    2. 箏の組歌のうち安永年間(一七七二‐八一)以後に作られた曲。
    3. 三味線組歌の新作曲。本手七曲に対するものをいう。
      1. [初出の実例]「端手目録(はでもくろく)一、待(まつ)にござれ、二、葛(くず)の葉〈略〉此七曲を新曲といふ、柳川撿挍作也」(出典歌謡・松の葉(1703)一)
  2. [ 2 ] 幸若舞の曲名。室町期に成立。作者未詳。「太平記‐一八」の「春宮還御の事、付一宮御息所の事」をあつかったもの。

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普及版 字通 「新曲」の読み・字形・画数・意味

【新曲】しんきよく

新しい詞や曲。〔泊宅編、六〕東坡軾)州にせらる。元豐五年、日に因りて、赤壁高峰置酒し、客と飮す。士李委、笛を懷(いだ)きて以てむるり。因りて新曲を獻じて、鶴南飛と曰ふ。~坡ひ、筆に信(まか)せて詩をる。

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