新生児けいれん(読み)しんせいじけいれん(その他表記)convulsion of the newborn

日本大百科全書(ニッポニカ) 「新生児けいれん」の意味・わかりやすい解説

新生児けいれん
しんせいじけいれん
convulsion of the newborn
neonatal seizure

新生児にみられるけいれんは、成人のような全身性の間代性のけいれん(拮抗(きっこう)筋が交互に収縮弛緩(しかん)を繰り返し、全身が小刻みにふるえる)はほとんどみられず、体の一部のみのけいれんが時間の経過とともに他の部分に移っていく型、および口唇をもぐもぐさせたり顔をしかめたりというような非定型なけいれんが主である。これは、新生児の脳の発達が不十分なため、けいれん発作をおこす電気的な刺激が一斉に脳全体に広がらないことによると考えられている。

 けいれんの原因は、低出生体重児(出生体重が2500グラム未満の新生児)や母体糖尿病児では低血糖や低カルシウム血症などの頻度が高く、仮死で出生した児においては頭蓋(とうがい)内出血低酸素性脳症が、さらに感染が疑われる児では髄膜炎がそれぞれ重要な原因疾患となる。低血糖や低カルシウム血症による場合は、早期にグルコースおよびカルシウムの投与をすれば予後は良好である。頭蓋内出血や低酸素性脳症の場合の予後は、治療そのものより発見時の重症度により大きく異なる。

[仁志田博司]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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