新編会津風土記
しんぺんあいづふどき
一二〇巻 会津藩地誌局編
成立 享和三年―文化六年
原本 写本福島県立図書館
解説 会津藩の地誌。藩主松平容衆の自序がある。内容は界疆・山川・原野・土産・関梁・水利・郡署・倉廩・神社・寺院・墳墓・古跡・釈門・人物・旧家・褒善の一六部門に分けて記述されている。編纂にあたっては、領内各村の調査を行い、調査の基礎となった地志書上帳が領内村々にかなり現存している。また本書に収録されている古文書のなかには散逸しているものも多く、それだけに本書の価値を高めている。江戸時代のわが国における地誌の代表。
活字本 大日本地誌大系二五―二九(雄山閣刊)・福島県史料集成一―三
新編会津風土記
しんぺんあいづふどき
一二〇巻
成立 文化六年
写本 内閣文庫・新潟県立図書館ほか
解説 会津藩領の地誌。蒲原・魚沼両郡の会津藩領三七八ヵ村が、巻九九から巻一一九に収録される。界域・山川・原野・土産・社寺・人物・旧家など一六項について、各村ごとに記す。
活字本 福島県史料集成一―三(昭和二七年・二八年刊)・大日本地誌大系三〇―三四(昭和八年刊)
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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「新編会津風土記」の意味・わかりやすい解説
新編会津風土記【しんぺんあいづふどき】
会津藩領(預地も含む)に関する地誌。120巻。1803年に編集が始まり,藩主松平容衆(かたひろ)の1809年の序がある。寛文年間(1661年−1673年)に編纂された《会津風土記》を改訂増補したもので,界彊・山川・土産・神社・寺院・人物・旧家など16部門に分けて記述されるほか,現在失われてしまった多数の古文書も収める。会津藩領研究の基本史料。《大日本地誌大系》《福島県史料集成》所収。
→関連項目芦ノ牧[温泉]|六十里越(福島・新潟)
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新編会津風土記
しんぺんあいづふどき
江戸時代の代表的な地誌。会津藩祖保科正之(ほしなまさゆき)の『会津風土記』を改訂増補したもの。1803年(享和3)から編纂(へんさん)が始められ、09年(文化6)に完成。全120巻。界域、山川、原野、土産、関梁(かんりょう)、水利、郡署、倉廩(そうりん)、神社、寺院などの16部門からなり、巻頭には藩主松平容衆(かたひろ)の序文がある。収録された古文書、金石文には現存しないものも多数あり、本書の学術的価値は高い。また会津領内の村方文書のなかには、「地志書上(かきあげ)帳」「御尋(おたずね)ニ付(つき)書上帳」などかなり現存している。『大日本地誌大系』『福島県史料集成』にも収録されている。
[誉田 宏]
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新編会津風土記
しんぺんあいづふどき
会津藩の地誌。 120巻。会津藩主保科正之が寛文年間 (1661~72) に山崎闇斎に命じて編修させた『会津風土記』を,子孫の藩主松平容衆 (かたひろ) が享和3 (1803) 年に増補改訂させたもの。文化6 (09) 年の藩主の序文がある。陸奥国会津郡,耶麻郡,大沼郡,河沼郡など南北会津地方や同安積郡,越後国蒲原郡,魚沼郡など会津藩領の地誌で,各組 (会津藩行政区画) の村々ごとに界域,山川,関梁,水利,神社,寺院,古跡,褒善など 16の部門に分れている。『大日本地誌大系』所収。
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しんぺんあいづふどき【新編会津風土記】
預地も含めた会津藩域に関する地誌。編集は1803年(享和3)に始まり,藩主松平容衆の09年(文化6)の序がある。120巻。寛文年間に保科正之の命により撰ばれた《会津風土記》を改訂増補したもの。界域・山川・寺社・戸数等が記され,またその後失われた多くの古文書も収録されていて貴重である。《大日本地誌大系》《福島県史料集成》所収。【丸井 佳寿子】
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報