新羅征討(読み)しらぎせいとう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「新羅征討」の意味・わかりやすい解説

新羅征討
しらぎせいとう

日本の朝鮮半島経営は4世紀頃から始るが,その半島経営における出兵の一つ。半島経営の拠点である任那 (みまな) が,6世紀になって新羅支配下に収められたため,日本は百済を助けて新羅にあたらせた。その後,日本軍は天智2 (663) 年,唐=新羅連合軍に攻略された百済の救援に向い,白村江 (はくそんこう) に戦ったが大敗して百済は滅亡し,日本の半島経営は挫折した。「記紀」に記されている神功皇后の新羅遠征は,古くから行われた日本の新羅出兵の歴史を説話化したものである。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

メタン

化学式 CH4 。最も簡単なメタン系炭化水素で,天然ガスの主成分をなしている。また石炭ガスにも 25~30%含まれる。有機物の分解,たとえばセルロースの腐敗,発酵の際に生成され,沼気ともいわれる。また...

メタンの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android