相手の航空攻撃を早期に探知するため、大型のレーダーをつけて空中で警戒にあたる軍用機。空中からの警戒が大きな意義をもつのは、警戒網を前進して配せるという点に加え、地上や艦載レーダーでは地球の丸みにより水平線の陰になる低空飛行目標を探知できないのに対し、高い位置から見通して遠距離から発見できるためである。実用化が開始されたのは第二次世界大戦後で、艦載用としてはE‐2のような新規設計のものもあるが、陸上基地で使う大型機は輸送機をベースにしたものが多い。米空軍のE‐3はボーイング707旅客機、ロシアのA‐50はIl‐76貨物輸送機から生みだされたものである。早期警戒機は防空システムの一部として、得た情報を迎撃戦闘機や対空ミサイル部隊に送るが、しだいに指揮能力が強化され、戦域全体の状況を把握し、戦術攻撃部隊の指揮までできるようになっている。E‐3のように指揮能力の大きいものはAWACS(Airborne Warning And Control System、空中早期警戒管制機)ともよばれている。
[藤田勝啓]
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