明るい(読み)アカルイ

デジタル大辞泉 「明るい」の意味・読み・例文・類語

あかる・い【明るい】

[形][文]あかる・し[ク]
光が十分にあり、また光が強く差して、物がよく見える状態である。「―・い月」「東の空が―・くなってきた」⇔暗い
将来などに希望や喜びがもてる状態である。「―・い未来」「見通しが―・い」⇔暗い
性格表情雰囲気などが朗らかである。陽気だ。明朗だ。「―・い人柄」「―・い職場」⇔暗い
公明正大で後ろ暗いところがない。「―・い政治」⇔暗い
色が澄んで華やかである。「―・い青」⇔暗い
(「…にあかるい」の形で)その物事方面によく通じている。経験が豊富だ。「この辺の地理に―・い」「コンピューターに―・い人」⇔暗い
[派生]あかるさ[名]あかるみ[名]
[類語](1輝かしい明らか晴れやかうららかさやか澄明ちょうめい(明るいようすを表す語)燦燦さんさん明明あかあかうらうら燦然さんぜん皓皓こうこう煌煌こうこう耿耿こうこう明明めいめい燦爛さんらん爛爛炯炯けいけいかんかん/(3朗らか明朗快活活発精彩陽気晴れやか気さく楽天的気持ちよい快いかい快感快楽心地よい痛快小気味よい爽快快適壮快カンファタブルすがすがしいさわやか清新清爽晴れ晴れさっぱり楽しいうはうはほくほく笑いが止まらない嬉しい喜ばしい欣快きんかい愉快嬉嬉きき欣欣きんきん欣然きんぜん満悦ご機嫌上機嫌晴れ晴れしいぴちぴち生き生きからり根明ねあか心が躍る心が弾む心を躍らせる/(6詳しい

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精選版 日本国語大辞典 「明るい」の意味・読み・例文・類語

あかる・い【明】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]あかる・し 〘 形容詞ク活用 〙
  2. 光が強い。また、光線が十分にさして、物がよく見える状態である。⇔暗い
    1. [初出の実例]「木ばさみにあかるうなりし松の枝〈長虹〉」(出典:俳諧・曠野(1689)員外)
  3. 澄んで、はなやかな色をしている。明度彩度が高い。⇔暗い
    1. [初出の実例]「明(アカ)るい色の背広を着てゐる」(出典:流行(1911)〈森鴎外〉)
  4. ものごとが、はればれとしているさま。多く「明るい…」の形で連体修飾語となる。⇔暗い
    1. (イ) (性格、表情、雰囲気、表現内容などが)朗らかで楽しそうである。陽気である。
      1. [初出の実例]「明(アカ)るい家の中に陰気な空気を漲(みな)ぎらした」(出典:行人(1912‐13)〈夏目漱石〉兄)
    2. (ロ) (集団、組織などが)争い、不正などがなく、明朗、公明である。「明るい政治」「明るい選挙」
      1. [初出の実例]「勤務の上にも大分(だいぶ)(アカ)るからぬ仕末の出来て居たさうなに」(出典:おぼろ夜(1899)〈斎藤緑雨〉)
    3. (ハ) 将来のことについて、希望が持てるさまである。
      1. [初出の実例]「自分一個人のみならず労働者の明るい未来が見え出して来た」(出典:ガトフ・フセグダア(1928)〈岩藤雪夫〉二)
  5. 疑わしい点がない。身のあかしがたった。また、やましいところやさしさわりになるものがない。
    1. [初出の実例]「ミノウエ akaruku(アカルク) スル」(出典:和英語林集成初版)(1867))
  6. ( 多く「…に明るい」の形で ) その方面に通じていて、よく知っている。精通している。⇔暗い
    1. [初出の実例]「しらきちょうめんの、取(とっ)てあるの明(アカル)いお客様だ」(出典:洒落本・南客先生文集(1779‐80))
    2. 「此男は書画骨董の道に明(アカ)るいとかいふので」(出典:門(1910)〈夏目漱石〉四)

明るいの派生語

あかる‐さ
  1. 〘 名詞 〙

明るいの派生語

あかる‐み
  1. 〘 名詞 〙

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