あまり目が疲れずに物体をはっきり持続的に見ることができる最短距離をいい、普通は25~30センチメートルぐらいであるが、一般に計算の便宜上、25センチメートルを明視距離としている。物体をはっきり見ることができる最短距離は近点とよばれ、明視距離より短いが、近点では調節および輻輳(ふくそう)(両眼の視線が注視する物体に向かって集合する機能)が極度に行われるので、目が非常に疲れる。その最短距離をそれぞれ調節近点、輻輳近点とよぶ。
なお、近視眼では明視距離が25センチメートルよりも短く、遠視眼では逆に長くなっている。また、顕微鏡などのレンズの倍率も、25センチメートルの明視距離を使って定義されている。
[桑原安治]
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… ふつう水晶体の屈折率をジオプトリー(D)という単位で表すが(レンズの焦点距離の逆数で,3Dといえば1/3mの焦点距離のレンズを表す),調節能力は年齢とともに弱くなり,小児では10D以上まで調節能力がある(つまり10cm以内のものも見える)のに,40歳では4D(25cmまで),50歳では1D(1mまで)となり,60歳ではほとんどなくなってしまう。正視の人が眼前25cmの距離(この距離を明視距離という)をはっきり見るためには4Dの調節が必要となるため,4D以上の調節能力がある40歳までは不自由しないが,50歳では1Dしか調節できないため,3Dの調節力が不足する。これが老眼で,この不足を補うためには3Dの凸レンズが必要となる。…
※「明視距離」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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