昨夜(読み)サクヤ

デジタル大辞泉 「昨夜」の意味・読み・例文・類語

さく‐や【昨夜】

きのうの夜。昨晩。ゆうべ。
[類語]夕べ昨晩前夜先夜昨夕

よう‐べ【昨夜】

《「よいべ(宵辺)」あるいは「よべ」の音変化という》夕方。また、昨夜さくや。ゆうべ。
「宵の程、―も―も夜離よがれしき」〈梁塵秘抄・二〉

ゆん‐べ【昨夜】

《「ゆうべ」の音変化》「ゆうべ3」に同じ。
「―はおっかなかったよ」〈有島星座

よん‐べ【昨夜】

よべ」の音変化。
「―の泊まりより、こと泊まりを追ひて行く」〈土佐

よ‐べ【昨夜】

昨晩。さくや。よんべ。

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精選版 日本国語大辞典 「昨夜」の意味・読み・例文・類語

さく‐や【昨夜】

  1. 〘 名詞 〙 きのうの夜。ゆうべ。昨晩。昨宵
    1. [初出の実例]「昨夜龍雲上、今朝鶴雪新」(出典:経国集(827)一三・奉和紀朝臣公詠雪詩〈楊秦師〉)
    2. [その他の文献]〔張若虚‐春江花月夜〕

よ‐べ【昨夜】

  1. 〘 名詞 〙 きのうの宵(よい)。ゆうべ。また、きのうの夜。昨晩。よんべ。
    1. [初出の実例]「童、よべのすがたながら、霜くちまじなはんとて、さわぐもいとあはれなり」(出典:蜻蛉日記(974頃)中)

よん‐べ【昨夜】

  1. 〘 名詞 〙 ゆうべ。さくや。
    1. [初出の実例]「よんべのとまりより、こととまりをおひてゆく」(出典:土左日記(935頃)承平五年一月二二日)

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普及版 字通 「昨夜」の読み・字形・画数・意味

【昨夜】さくや

ゆうべ。唐・張若虚〔春江花月夜〕詩 昨夜(かんたん)にむ れむべし、春家にらざるを 江水春をして、去つて盡きんと欲し 江、復(ま)た西に斜めなり

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