晴渡る(読み)ハレワタル

デジタル大辞泉 「晴渡る」の意味・読み・例文・類語

はれ‐わた・る【晴(れ)渡る】

[動ラ五(四)]
一面に晴れる。残すところなく、すっかり晴れる。「雲一つなく―・った空」
はなやかに飾りたてて通る。
雑色ざふしきのこはき装束して―・るを」〈続古事談・二〉
[類語]晴れる晴れ上がる・雲一つ無い

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「晴渡る」の意味・読み・例文・類語

はれ‐わた・る【晴渡】

  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙
  2. 一面に晴れる。一点のくもりもなく晴れる。
    1. [初出の実例]「はれわたるそらのけしきもとりのねもうらやましくぞ心ゆくめる」(出典:建礼門院右京大夫集(13C前))
  3. 飾りたててはなばなしく通行する。
    1. [初出の実例]「雑色のこはき装束して晴わたるを」(出典:続古事談(1219)二)
  4. よどみなく澄みきっている。
    1. [初出の実例]「忍の声はいつものやうに晴れわたったものだった」(出典:家族会議(1935)〈横光利一〉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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