暑気(読み)ショキ

デジタル大辞泉 「暑気」の意味・読み・例文・類語

しょ‐き【暑気】

夏の暑さ。「暑気を払う」 夏》
[類語]暑さ猛暑酷暑極暑激暑厳暑炎暑大暑暑熱炎熱酷熱温気向暑残暑焦熱極熱灼熱しゃくねついきれ人いきれ草いきれ暑い蒸し暑い暑苦しい焼け付く蒸すむんむんむしむしするむっと熱気蒸れる火照ほて暑中炎天油照り日照り日盛りかんかん照りじっとりじとじとじめつくうだる湿潤多湿

あつ‐け【暑気】

夏の暑さ。しょき。
「涼しくも衣手かろしみそぎ川―はらひてかへるさの森」〈為忠集〉
暑さのために病気になること。あつさあたり。しょきあたり。
「かたへは―などにやとて見給へ侍る」〈宇津保・国譲中〉

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精選版 日本国語大辞典 「暑気」の意味・読み・例文・類語

あつ‐け【暑気・熱気・温気】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 夏の暑さ。炎暑。しょき。
    1. [初出の実例]「涼しくも衣手かろし御祓川あつけはらひてかへるさの森」(出典:為忠集(鎌倉中か))
  3. 暑さのために病気になること。暑気あたり。暑さ負け。中暑。
    1. [初出の実例]「女君はあつけに悩ましうて見給はねば」(出典:落窪物語(10C後)三)
  4. ( 熱気 ) 物体温度熱さ
    1. [初出の実例]「冶の字は火に入てかたうこわいかねをやわらげて、水や氷に入れてあつけをひやいて、物のなりにするぞ」(出典:玉塵抄(1563)五五)
  5. ( 温気 ) 身体がほかほかと暖まること。寒気(さむけ)に対していう。
    1. [初出の実例]「うなぎを喰てさむけがしもしめへ、くだらねへことをいふぜ。なんぞ温気(アツケ)のするものを、さういってやるがいいじゃァねへか」(出典人情本・春色恵の花(1836)二)

しょ‐き【暑気】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 夏の暑さ。また、そのころ。炎暑。暑熱。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「暑気尚微衣更冷、応因松下有清風」(出典:江吏部集(1010‐11頃)上・夏日陪左相府東閣同賦松風小暑寒応教)
    2. [その他の文献]〔韓愈‐陪杜侍御詩〕
  3. しょきあたり(暑気当)」の略。
    1. [初出の実例]「御喝食御所御痢疾、御脈診之、暑気之由申候了」(出典:言継卿記‐永祿一二年(1569)七月四日)

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普及版 字通 「暑気」の読み・字形・画数・意味

【暑気】しよき

夏の暑さ。〔淮南子、墜形訓〕山氣は男多く、澤氣は女多く、氣は夭(えう)多く、氣は壽氣多く、谷氣は痺(ひ)(痺れ)多く、邱氣は狂多く、衍氣(卑湿)は仁多く、陵氣は貪多し。

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