月ノ岡古墳(読み)つきのおかこふん

改訂新版 世界大百科事典 「月ノ岡古墳」の意味・わかりやすい解説

月ノ岡古墳 (つきのおかこふん)

福岡県うきは市の旧吉井町若宮に所在する前方後円墳。筑後川左岸の沖積平野にあり,若宮八幡社境内に西面して築かれる。全長95m,後円部径50m,前方部幅40mを測り,外周に濠の痕跡を残し,墳丘に各種の形象埴輪樹立をみる。1805年(文化2)後円部から,竪穴式石室長持形石棺を納めた埋葬施設が掘開され,多数の遺物がとりだされた。出土品には鏡,玉類,甲冑(かつちゆう),帯金具,馬具刀剣胡禄(ころく),鉄鏃などがあり,矢野一貞の《筑後将士軍談》に詳しく図示されている。その多くは若宮八幡社に伝存し,現在,重要文化財に指定されている。甲冑はそれぞれ8領を数え,冑(かぶと)はことごとく眉庇付(まびさしつき)冑である。長持形石棺や眉庇付冑の存在から,この古墳は5世紀中葉における畿内古墳文化の影響が強いと説かれている。なお,東方に近接して日ノ岡古墳(前方後円墳)がある。同古墳は,横穴式石室の壁面に彩色文様を施した装飾古墳として,著名である。
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関連語 川西

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「月ノ岡古墳」の意味・わかりやすい解説

月の岡古墳
つきのおかこふん

福岡県うきは市にある前方後円墳。全長 95mで,形象埴輪 (家,人物器材など) がみられる。文化2 (1805) 年に後円部の竪穴式石室 (長持形石棺があった) が発掘され,鏡,玉,刀剣,甲冑,馬具が出土したことが矢野一貞の『筑後将士軍談』に書かれている。

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