デジタル大辞泉 「有度浜」の意味・読み・例文・類語 うど‐はま【有度浜】 静岡市有土山南麓の海岸。[歌枕]「年ふれば駿河なるてふ―のうとくのみなどなりまさるらむ」〈古今六帖・二〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「有度浜」の意味・読み・例文・類語 うど‐はま【有度浜】 静岡市南部、駿河区と清水区にまたがる有度山(久能山)の南すその海岸。久能山縁起によれば、稲川太夫が浜の松の下の天人の舞を見て、子孫に伝えたという。宇度浜。宇土浜。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
日本歴史地名大系 「有度浜」の解説 有度浜うどはま 静岡県:静岡市旧有渡郡・庵原郡地区有度浜現静岡市大谷(おおや)地区から清水市不二見(ふじみ)地区に至る駿河湾に面した東西に長い浜。有度山(三〇七・二メートル)の南面急崖下にあたる。古くは清水市の三保(みほ)の松原を含んでいたともいわれ、逆に三保の松原の反対側の静岡市の久能山下から大谷地区の海浜をさすとの見解もある(静岡県史)。かつては宇度浜・宇津浜など表記は多様。延喜二〇年(九二〇)一一月一〇日勅定の跋をもつ「東遊歌」に駿河舞歌が載り、その第一首に「や 有度浜に 駿河なる有度浜に 打ち寄する浪は 七草の妹 ことこそ良し 七草の妹は ことこそ良し 逢へる時 いざさは寝なむ や 七草の妹 ことこそ良し」とある。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「有度浜」の意味・わかりやすい解説 有度浜うどはま 静岡県中部,静岡市南部の有度山南麓(→久能山)に広がる浜。駿河区から清水区にまたがる断崖下にあり,かつては地引網漁業や製塩が盛んに行なわれたが,現在は石垣いちごの栽培で観光客を集めている。石垣いちごは初め玉石で数十段の石垣をつくっていたが,1920年頃からコンクリート板に変わり,栽培が急速に普及した。ビニルハウスと石油暖房による促成栽培が普及する以前は,11月末から翌年 4月にかけて収穫される「早出しいちご」として全国的に知られた。海岸には砂浜が東西に延びて,いちごライン(国道150号線)が通るが,沿岸流の関係で海水浴場には不適。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
日本大百科全書(ニッポニカ) 「有度浜」の意味・わかりやすい解説 有度浜うどはま 静岡市の駿河(するが)湾に面する海岸。有度山の南麓(なんろく)に沿って延びる。久能山(くのうざん)から三保松原(みほのまつばら)に至る海岸をさすこともあり、宇度浜とも書かれた。かつて製塩もみられたが、現在は石垣イチゴの産地である。海浜の後退が著しく、高潮時には海岸侵食の被害の発生することもある。[北川光雄] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例