有馬の人形筆(読み)ありまのにんぎょうふで

精選版 日本国語大辞典 「有馬の人形筆」の意味・読み・例文・類語

ありま【有馬】 の 人形筆(にんぎょうふで・にんぎょふで)

  1. 神戸市北区の有馬温泉特産の筆。軸中に木彫りの人形を仕込んである。筆を立てると人形が現われ、倒せば引っ込む。永祿一五五八‐七〇)の頃、温泉に子宝を授かる効能ありとの伝説により考案されたものという。ありまふで。
  2. 「有馬」に「あり」をかけて、単に「ある」の意にいう、江戸で流行したしゃれ。ありまふで。
    1. [初出の実例]「なんでありまのにんぎょふで」(出典:洒落本・客衆一華表(1789‐1801頃)丹波屋之套)

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事典 日本の地域ブランド・名産品 「有馬の人形筆」の解説

有馬の人形筆[人形・玩具]
ありまのにんぎょうふで

近畿地方兵庫県地域ブランド
神戸市北区で製作されている。起源室町時代という。文字を書こうと筆を持つと、筆尻から人形が飛び出す仕掛けがほどこされている。絹糸を巻いて美しい模様を筆の柄につける点も特徴。兵庫県伝統的工芸品

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報

デジタル大辞泉プラス 「有馬の人形筆」の解説

有馬の人形筆

兵庫県神戸市で生産される工芸品。室町時代が起源とされる。筆を持つと筆の尻から人形が飛び出るからくり細工が施される。兵庫県伝統的工芸品。

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