朝日山地(読み)あさひさんち

精選版 日本国語大辞典 「朝日山地」の意味・読み・例文・類語

あさひ‐さんち【朝日山地】

山形・新潟県境にある山地。花崗(かこう)岩から成り、主峰朝日岳。西朝日岳、以東岳などが連なる。磐梯朝日国立公園一部

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デジタル大辞泉 「朝日山地」の意味・読み・例文・類語

あさひ‐さんち【朝日山地】

山形・新潟県境一帯を占める山地。主峰は朝日岳磐梯ばんだい朝日国立公園の一部。

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百科事典マイペディア 「朝日山地」の意味・わかりやすい解説

朝日山地【あさひさんち】

山形・新潟県境をなす地塁山地。おもに花コウ岩からなり,壮年期地形を呈し一部に小平たん面もみられる。米沢盆地とは比高1000mの大断層崖で接する。朝日岳連峰寒江(かんこう)山(1695m),以東岳(1772m)などがそびえ,山中大鳥池がある。ブナ原生林におおわれ,クマ,カモシカサル生息磐梯朝日国立公園に含まれる。
→関連項目越後山脈三面川米坂線

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世界大百科事典 第2版 「朝日山地」の意味・わかりやすい解説

あさひさんち【朝日山地】

山形県の西部,新潟県との県境にまたがる山地で,朝日連峰とも呼ばれる。朝日岳(1870m)のほか以東岳(1771m),寒江(かんこう)山(1695m),小朝日岳,平岩山,鳥原山,祝瓶(いわいがめ)山などの標高1400~1600mの山峰がほぼ南北方向の主脈と,それと斜交する支脈をつくりながら,全体として南北約30km,東西約20kmの朝日山地を構成している。この山地は,福島県北部から新潟県北部を含んで山形県のほぼ中央部まで広がる広大な磐梯朝日国立公園の主要地域の一つであり,その雄大な山容と深い渓谷などから,南隣する飯豊(いいで)山地(飯豊山)とともに東北アルプスの異名をもつ。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「朝日山地」の意味・わかりやすい解説

朝日山地
あさひさんち

山形県と新潟県の県境一帯を占める越後(えちご)山脈北端に位置する花崗(かこう)岩類からなる隆起山地。朝日連峰ともよばれる。主峰大朝日岳(1871メートル)から以東(いとう)岳(1772メートル)に続く1600メートルを超える主稜線(しゅりょうせん)を中心に、南北60キロメートル、東西30キロメートルに及ぶ日本有数の豪雪山地である。山稜は冬季季節風による偏東積雪の影響で、東側が急斜面の非対称山稜となり、山腹は深い谷が形成されて険しい山容を呈し、東北のアルプスといわれて登山客も多い。豊富な高山植物群落や、ブナの原生林が残り、クマ、カモシカの生息も多い原始的自然景観が特徴で、磐梯朝日国立公園(ばんだいあさひこくりつこうえん)の一部。中世には朝日修験(しゅげん)の霊地であった。

[中川 重]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「朝日山地」の意味・わかりやすい解説

朝日山地
あさひさんち

新潟県北東部から山形県西部にまたがる山地。大朝日岳 (1870m) ,西朝日岳 (1814m) を中心とする山列と,その西方の鷲ヶ巣山 (1093m) ,大鳥屋岳 (989m) ,摩耶山 (1020m) を中心とする山列の2列から成る。山体は秩父古生層に貫入した花崗岩類を主体とする古期褶曲山地で,山地は壮年期のけわしい雄大な景観を示している。サル,カモシカ,クマ,リス,イタチ,ムササビ,テンなどが生息して,自然動物園の観を呈し,ブナ,ハイマツなど 110種の植物があって,東北アルプスといわれる。磐梯朝日国立公園に属し,山形県側には小国,大井沢,大鳥,新潟県側には三面 (みおもて) などの登山口がある。

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