末次船(読み)スエツグブネ

デジタル大辞泉 「末次船」の意味・読み・例文・類語

すえつぐ‐ぶね〔すゑつぐ‐〕【末次船】

江戸初期、末次平蔵安南台湾などとの貿易を行った朱印船

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精選版 日本国語大辞典 「末次船」の意味・読み・例文・類語

すえつぐ‐ぶねすゑつぐ‥【末次船】

  1. 〘 名詞 〙 近世初期、東南アジア貿易に活躍した朱印船貿易商人、末次平蔵の朱印船をいう俗称。少なくとも一〇回の渡航が確認され、寛永一一年(一六三四奉納の船額によると、五〇〇トン前後と推定される大船である。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「末次船」の意味・わかりやすい解説

末次船
すえつぐぶね

17世紀初め,長崎在住の豪商末次平蔵が朱印状を受けて,東南アジア貿易に活躍させた,いわゆる御朱印船の一つ。長崎の清水寺には,寛永 11 (1634) 年に奉納された当時の日本では珍しいほど写実的な絵馬がある。これによって,日本前型またはミスツイス造りと呼ばれた,中・洋・和折衷型の朱印船の船型,艤装 (ぎそう) が明らかになった。それから推測される帆走性能や実用性の高さは一流のもので,近世日本の生んだ最高の航洋帆船であろう。同型船に,荒木船末吉船がある。

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旺文社日本史事典 三訂版 「末次船」の解説

末次船
すえつぐぶね

安土桃山・江戸初期に長崎代官の末次家が派遣した朱印船
3本マストの大船で,1604年には徳川家康の朱印状をうけ,おもに台湾・交趾 (コーチ) に渡航。

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