ほん‐らい【本来】
〘名〙
① はじめからその
状態であること。
もとからずっと。もともと。元来。また、
物事の
由来、
道理から言ってそうあるはずのこと。副詞的にも用いる。
※江吏部集(1010‐11頃)中・
王昭君「可
レ惜明妃在
二遠営
一、本来尤物感
二人情
一」
※性急な
思想(1910)〈
石川啄木〉一「本来男女の
関係は全く自由なものであるといふ原始的事実に論拠して」 〔
白居易‐白髪詩〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「本来」の意味・読み・例文・類語
ほん‐らい【本来】
(副詞的にも用いる)
1 もともとそうであること。元来。「本来の目的を考える」「人間は本来感情の動物だ」
2 それが当たり前であること。道理であること。「本来向こうからあいさつに来るべきだ」
[用法]本来・元来――「学校は本来(元来)知識を学ぶための施設である」のように、両語とも相通じて用いられる。◇「本来」には、正式にはとか、現状はそうでないが本当はといった意があり、「本来あってはいけないことだ」「本来、当事者間で解決すべき問題だ」などと使われる。◇「元来」は、はじめからそうであることを示す意がある。「元来病弱な体質なので」「元来日本人はこうした方面のことに疎かったようである」◇両語は「~の」の形でも使うが、「本来の目的を見失う」「本来の所有者に返す」などは「元来」で置き換えられない。また、「本来なら(ば)」も「本来」だけの用法。「本来なら直接伺ってお願いすべきところですが」
[類語]元来・もともと・もとより・根っから・大体・どだい・自体・そもそも・本当
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普及版 字通
「本来」の読み・字形・画数・意味
【本来】ほんらい
元来。もとから。宋・陸游〔梁山軍瑞豊亭に題す〕詩 本來無事、只だ擾(みだ)さんことを畏る 擾す
は才
にして、庸人に非ず字通「本」の項目を見る。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報