精選版 日本国語大辞典 「朱」の意味・読み・例文・類語
しゅ【朱】
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天然には辰砂(しんしゃ)として産する。紀元前から使用されていた赤色顔料。水銀朱ともいう。硫化水銀(Ⅱ)HgSからできているが、最近ではカドミウムレッドCd(SSe)やモリブデンレッド(クロムバーミリオン)Pb(CrMo)O4などで置き換えられ、用途は狭くなっている。したがって、バーミリオンというとこのクロムバーミリオンと混同されるので、朱とよぶほうがよい。可溶性の水銀塩に硫化ナトリウムNa2Sなどを加え、生成した黒色の沈殿HgSを、アンモニア水中で、約一昼夜攪拌(かくはん)すると朱色に変色し、目的物が得られる。日本では漆の着色にもっとも多く使用され、また、一部は朱肉、プラスチックの着色、あるいは独得の赤の色調が珍重され油絵の具に使用されている。硫化水銀カドミウム(CdHg)Sの固溶体として、色調を調節することもある。
[大塚 淳]
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銀朱ともいう.硫化水銀(Ⅱ)(α態)を成分とする赤色顔料.日光,熱に弱く,かつ有毒.高価で印肉用,絵の具などに少量使われるのみである.水銀と硫黄からつくられている.
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…まず中国の字典《説文(せつもん)解字》によると,赤は〈南方の色なり〉という。《淮南子(えなんじ)》天文訓は天の五星を説明して〈南方は火なり,その帝は炎帝……その獣は朱鳥〉という。仏座や墓室に見られる四神の図のうち,南方に朱雀(朱鳥)が配されるのは,それが太陽(天の火)の方角だからである。…
…緑色の緑青も同じく銅の化合物で,原料は孔雀石である。赤色には朱が広く使われた。朱砂は天然に産する硫化水銀を砕いたもので,とくに良質なものを中国の産地名にちなみ辰砂(しんしや)と呼んで,そのまま顔料名ともなっている。…
…顔料の種類も増えており,前3000年ころにはエジプト青(天然物を焼いて得られるケイ酸銅)が開発されている。また天然シンシャから得られる朱(硫化水銀),マラカイト(炭酸銅)も知られていた。ギリシア文明ではもっと広範囲に顔料を用いた。…
…そうしたなかで,個人様式としての風の伝承が重視されたり,伝書類の刊行も多くなる。鶴沢清七が現行の〈朱〉(朱章)のもとになるものを創案して曲を書きとどめるようにもなる。また,18世紀末には植村文楽軒の文楽芝居が出現し,幕末には義太夫節による人形芝居興行の代表的存在となった。…
…引退後3世鶴沢友次郎を襲名。現在使用されている三味線の朱(奏法譜)のもととなる譜を,野崎検校門弟信都(のぶいち)の《律呂三十六声麓の塵》の影響下に創案し,後世の三味線方から崇拝されている。1781年(天明1)の《儀太夫節合控張》ほか6冊が最初の朱の例である。…
※「朱」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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