柱石(読み)ちゅうせき

精選版 日本国語大辞典 「柱石」の意味・読み・例文・類語

ちゅう‐せき【柱石】

〘名〙
① 柱と土台石。柱と礎(いしずえ)柱礎。〔杜甫‐入衡州詩〕
② 柱とも礎とも頼むもの。特に国家を支える中心人物をいう。柱礎。
※菅家文草(900頃)一一・為平子内親王光妣藤原氏周忌法会願文「依柱石之旧基、増丹青之綵飾
太平記(14C後)四〇「関東の柱石(チウセキ)(くだけ)ぬれば、柳営の力衰ぬと」 〔漢書‐霍光伝〕
ナトリウムカルシウムアルミニウムなどを含む珪酸塩鉱物。灰柱石とソーダ柱石との固溶体。無色白色が多く、透明または半透明でガラス光沢を有する。正方晶系で柱状を呈し、片麻岩や結晶片岩中などに産する。スカポライト。〔英和和英地学字彙(1914)〕

はしら‐いし【柱石】

〘名〙
① 柱を受ける土台石。沓石(くついし)礎石。〔日本建築辞彙(1906)〕
② ①のように頼りがいのある大切な人。
※雑俳・足揃(1704)「過給ふ庄屋村中のはしら石」

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デジタル大辞泉 「柱石」の意味・読み・例文・類語

ちゅう‐せき【柱石】

柱といしずえ。転じて、柱ともいしずえとも頼む人。特に国家・団体などを支える中心人物。「国家の柱石
スカポライト
[類語]重鎮首脳幹部要人元老大黒柱実力者有力者大立て者中心人物キーパーソン

はしら‐いし【柱石】

木柱の腐食を防ぐために柱の下に置く石。

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普及版 字通 「柱石」の読み・字形・画数・意味

【柱石】ちゆうせき

礎。柱石ともすべき人。〔漢書、元后伝〕(王商)、行ひ篤く、威重り。位、將相を(へ)たり。國家石の臣なり。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「柱石」の意味・わかりやすい解説

柱石
ちゅうせき

スカポライト

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世界大百科事典内の柱石の言及

【スカポライト】より

…マリアライトmarialite(Ma)Na4Al3Si9O24Clとメイオナイトmeionite(Me)Ca4Al6Si6O24CO3を端成分とする固溶体鉱物の総称。柱石ともいう。Me成分の割合に応じてMex(x=0~100)で表し,Me0~Me20をマリアライト,Me20~Me50をディパイヤdipyre,Me50~Me80をミッゾナイトmizzonite,Me80~Me100をメイオナイトと呼ぶ。…

※「柱石」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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