精選版 日本国語大辞典 「柱」の意味・読み・例文・類語
はしら【柱】


ちゅう【柱】
じ ぢ【柱】
じゅう ヂュウ【柱】
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屋根や床、梁(はり)などの荷重を支え、基礎に伝える垂直な材。単独に立つ柱を独立柱、壁面と一体になっている柱を壁付き柱という。部材の長さと断面積の割合で、長柱(ちょうちゅう)、短柱(たんちゅう)に区別することもある。
建築物の構造には組積式と架構式がある。前者は、石造、れんが造、コンクリートブロック造のように壁を主にしてつくられる。後者は、地震や風による外力、あるいは建物自身の重みに対して細長い材を架構して堅牢(けんろう)性を保つ方式である。この架構式で、柱は梁とともに重要な役割を果たしている。日本建築においては、木材が豊富で石材が乏しかったため、建築物は架構式の木造が主流であり、柱のもつ重要性は大きかった。
現代の日本では、木材の柱が依然として多く用いられているが、資源の枯渇から、従来の日本産スギ、ヒノキのかわりに輸入材の比率が高まっている。鉄骨造やコンクリート造への移行も叫ばれている。
[中村 仁]
大黒柱は家の中でもっとも尊重され、とくに大きく太いケヤキ材などを使い、正月のマツも餅花(もちばな)もここに飾る風習がある。それは大黒柱が家の中心をなすためで、その意味は主人にも通じて、「大黒柱を失う」などと転用されている。神奈川県では上棟(じょうとう)式を「柱立て」と称し、餅投げに先だって大工の棟梁(とうりょう)が四方の隅の柱に向かってひときわ大きくこしらえた四隅餅を投げたり、静岡県一帯で「柱ほめ」と称して、新築の家への引き移りの祝いに炊く小豆粥(あずきがゆ)を、まず大黒柱から始めて家の柱全部に供えるなどの習俗は、柱を神聖視し、家の神の依(よ)る所とみたためである。なお、四隅餅の中には硬貨を入れ、小豆粥の中には銭や豆ほどの小石を入れておいて、その餅を拾ったり、分配された粥の中に銭や小石が入っていると、運がいいと喜ぶのは、神供(じんく)の分け前であるという心持ちだからである。
日本の固有信仰では、自然木あるいは清浄な柱をもって神の来臨を仰ぐ習わしがあり、その神事としては長野県諏訪(すわ)大社の御柱祭(おんばしらまつり)が有名であるが、盆の柱松行事もそれで、七夕(たなばた)や盆のときに、広場に身の丈に倍する高さの、二抱えほどの太さの柱を柴草(しばくさ)でつくり立て、その頂上に御幣(ごへい)やサカキを挿し、これに点火する習俗がある。その火の早く燃え付く度合いを計って勝敗を争い、年占(としうら)とすることもある。また地鎮祭に新しい土を盛り、清浄な柱を立てて地祭りの中心とするのも、そこに神を迎え祈るためである。
[高野 修]
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…西アジアから伝来し,東アジアに広く伝播(でんぱ)変容した撥弦(はつげん)楽器で,楽器学では棹付きリュート属の弦鳴楽器に分類される(イラスト)。外形から区別される,(1)4弦4柱曲頸洋梨型胴,(2)5弦5柱直頸(ないし緩やかな曲頸)細長胴(五弦琵琶),(3)4弦14柱直頸円形胴(阮咸(げんかん))の3種が本来あったと思われるが,各地で多様に変形されてきた。通常,琵琶といえば曲頸洋梨型(大きな茄子(なす),またはしずくの形とも)のものを指し,その意味でも,アラブ諸国のウードや中世ヨーロッパのリュートと共通の祖型から出たとする説が有力となる。…
…箏,和琴(わごん),瑟(しつ),伽倻琴(かやきん)などのロング・チター属楽器に用いられる可動の木,象牙,骨,あるいはプラスチックでできた駒をいう。胴の頭部と尾部にある固定の駒(箏では竜角と雲角)のあいだに張られた各弦の下に柱を立て,弦の振動する長さを決定し調弦する。琵琶,月琴などのリュート属楽器に用いられるものは〈ちゅう〉または〈じゅう〉と読み,固定したフレットである。…
…西アジアから伝来し,東アジアに広く伝播(でんぱ)変容した撥弦(はつげん)楽器で,楽器学では棹付きリュート属の弦鳴楽器に分類される(イラスト)。外形から区別される,(1)4弦4柱曲頸洋梨型胴,(2)5弦5柱直頸(ないし緩やかな曲頸)細長胴(五弦琵琶),(3)4弦14柱直頸円形胴(阮咸(げんかん))の3種が本来あったと思われるが,各地で多様に変形されてきた。通常,琵琶といえば曲頸洋梨型(大きな茄子(なす),またはしずくの形とも)のものを指し,その意味でも,アラブ諸国のウードや中世ヨーロッパのリュートと共通の祖型から出たとする説が有力となる。…
…エリアーデは,これを〈中心のシンボリズム〉と定義している。 このような宇宙軸の観念は前3000年から前4000年ころにすでにあり,樹木にかぎらず,柱,棒,塔,山はみなこのシンボリズムを共有する。その代表的なものはスカンジナビアに伝わる〈エッダ〉の中にうたわれたイグドラシルと呼ばれるトネリコの木である。…
…日本古来の木造建築のうちでも,社寺建築はながく建築界の主流を占め,その構造もまた和風木構造のなかで最も高度な技術をもつものへと発達した。
【一般的特徴】
社寺建築は,煉瓦造,石造のように多くの部材を積み重ねて骨組みをつくるのではなく,垂直に立つ柱と,これを水平につなぐ材がそのおもな骨組みとなる。同じ木造であっても,材木を横にして積み重ねる校倉(あぜくら)のような構造は,倉庫その他のごく一部の建築にしか使われなかった。…
…奈良県の大神(おおみわ)神社,埼玉県の金鑽(かなさな)神社などが現在でもそうであるように,祭神をまつるべき本殿がなく背後の山を神体としたものがあり,また社すなわち杜(もり)が神域を示すという理解は古代以来きわめて普遍的であった。人工的な工作物をもって神の宿るところとしたもっとも単純なものは,一本の独立した柱を地上に立てることであって,この場合一本の柱はそのまま杜の象徴にほかならない。古代の人々は地域社会のなかの一定の祭場に,春あるいは秋の一定の日に集まって,農耕を支配する自然の力に祈りあるいは感謝する気持ちをこめて祭りをくり返したのであろうが,その過程で,おのずから祭りの中心にあるべき神が山,杜,柱などの形で姿を現すようになったと解すべきであろう。…
…木材を主とするから平面は正方形か長方形で,まれに八角や六角のものがあるにすぎず,円形や曲線平面のものは造られない。その構造方式は柱の上に梁(はり)をのせて軸組みを造る楣式(びしき∥まぐさしき)構造で,煉瓦や石のアーチ,ドームによるものとは根本的に異なる。したがって柱間の広さは梁によって制限され,そう広い柱間をとることができず,傾斜屋根をかけるため奥行きの深い建物を造ることができない。…
…(1)基柱ともいう。複雑な断面をもつ太い独立した柱で,柱頭と礎盤をもつこともある。…
※「柱」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報
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