精選版 日本国語大辞典 「核分裂」の意味・読み・例文・類語
かく‐ぶんれつ【核分裂】
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一つの原子核が複数の原子核に分裂する現象をいう.重い原子核でみられる.核分裂には自発核分裂と誘導核分裂の2種類がある.自発核分裂は放射性崩壊の一形態として一定の半減期で起こる.質量数の大きな核種 235U,238U,239Pu,254Cf,256Fm などでみられる.このなかの 235U,238U,239Pu はα崩壊するが自発核分裂の割合は誘導核分裂に比べて非常に少なく,254Cf と 256Fm は自発核分裂がおもな崩壊形式である.誘導核分裂は,中性子あるいは陽子,α線などの荷電粒子の照射によって起こる.原子炉内で起こっているのは 235U の中性子捕獲による誘導核分裂である.235U がもっとも起こしやすい核分裂は,質量数約95と140の原子核に分かれる分裂である.1932年にO. Hahn(ハーン)らによって発見されたが,核分裂の際に放出されるエネルギーが150~200 MeV と莫大なところから,ただちにこのエネルギーを利用する原子爆弾や原子力発電の研究開発が進められた.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
(渥美好司 朝日新聞記者 / 2008年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
…38年O.ハーンとF.シュトラスマンは,原子番号92のウランに中性子を衝突させて得られる反応生成物の中に,原子番号56のバリウムがあることを発見した。これはウランの原子核がほぼ真二つに壊れる核分裂という新現象を示すもので,核エネルギー,いわゆる原子力利用の重要な鍵となった。同じころH.A.ベーテらは,太陽や他の恒星のエネルギーの根源が核反応であることを明らかにした(恒星)。…
…
[原子核物理学の発達]
この分野の研究は,その後続々と発見された新しい粒子と,その間の相互作用を扱う素粒子物理学と原子核そのものを研究対象とする原子核物理学とに分かれ,後者では,原子核のさまざまな性質を核力から出発して説明しようとする基礎論と,比較的簡単な模型(原子核模型)によって観測されている事実を系統的に記述しようとする現象論とが並行して発達した。原子核模型としては,まず,原子核の核子密度や核子当りの結合エネルギーが質量数にあまり依存しないという飽和性から,原子核を液滴で近似する液滴模型が提唱され,この模型は原子核のおおまかな性質を説明するのに成功すると同時に,核分裂過程,原子核の集団運動,さらには最近の重い原子核どうしの衝突などを記述する模型の出発点となっている。一方,陽子数または中性子数が魔法数と呼ばれる特別の数となる原子核は安定であることや原子核のスピンを説明するために,原子で成功した殻模型がM.G.メイヤー,H.D.イェンゼンによって導入された。…
…38年7月,ナチスの迫害からのがれるためドイツを脱出し,オランダ,デンマークを経てスウェーデンに亡命した。ドイツで実験を継続していたハーンから,ウランに中性子を照射したときの生成物中に放射性のバリウムが検出(1938)されたとの知らせを受けると,甥のフリッシュOtto Robert Frisch(1904‐79)とともにバリウム生成を解明するために,N.ボーアによって提唱されていた原子核の液滴モデルを使用して39年核分裂の概念を提出した。第2次世界大戦中は,原爆開発研究への参加要請を拒否してノーベル研究所で働き,47年に退職した。…
※「核分裂」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報
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