植える(読み)ウエル

デジタル大辞泉 「植える」の意味・読み・例文・類語

う・える〔うゑる〕【植える】

[動ア下一][文]う・う[ワ下二]
草木を育てるために、種子や苗を地中に埋める。「山に木を―・える」
小さいものや細いものをはめ込む。植え込む。「ブラシに毛を―・える」「活字を―・える」
細菌などを育てる所に、もとになるものを移し入れる。「痘苗とうびょうを―・える」
思想教義などを、しっかりと教え込み、根付かせる。「倫理観を―・える」
[補説]室町時代以降はヤ行にも活用した。→植ゆ
[類語]植え込む植え付ける植え替える植栽手植え寄せ植え移植植木庭木植え込み鉢植え盆栽プランター

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「植える」の意味・読み・例文・類語

う・えるうゑる【植】

  1. 〘 他動詞 ア行下一(ワ下一) 〙
    [ 文語形 ]う・う 〘 他動詞 ワ行下二段活用 〙
  2. 植物を生長させるために、その種子や根を土中に埋める。
    1. [初出の実例]「みつみつし 久米の子らが 垣下に 宇恵(ウヱ)し椒(はじかみ)」(出典古事記(712)中・歌謡)
  3. ( 比喩的に用いて ) もとになるものを作る。また、思想などを人の頭に刻み込む。
    1. [初出の実例]「若し此れが中に福を樹(ウヘ)つれば」(出典:大日経義釈延久承保点(1074)六)
  4. 棒状のものを固定して立てる。また、はめこむ。
    1. [初出の実例]「大くぎのうらをかへさず打たれば、つるぎをうへたるごとくなり」(出典:浄瑠璃・出世景清(1685)四)
  5. 他から移して、育つようにする。
    1. [初出の実例]「ホウソウヲ uyeru(ウエル)」(出典:和英語林集成再版)(1872))

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