榊山潤(読み)サカキヤマ ジュン

20世紀日本人名事典 「榊山潤」の解説

榊山 潤
サカキヤマ ジュン

昭和期の小説家



生年
明治33(1900)年11月21日

没年
昭和55(1980)年9月9日

出生地
神奈川県横浜市

主な受賞名〔年〕
新潮社文芸賞(第3回)〔昭和15年〕「歴史

経歴
大正13年時事新報社に入り、そのかたわら小説を発表。昭和6年同人誌「文学党員」「新科学的文芸」に参加。7年「蔓草悲劇」を発表して注目され、以後創作専念。13〜14年長編小説「歴史」を発表し、作家的地位を確立する。14年同人誌「文学者」創刊にあたり、編集に従事。他の著書に「をかしな人たち」「上海戦線」「春扇」「ビルマの朝」などがあり、戦後も「明智光秀」「歩いている女」「ビルマ日記」などを発表した。初期には風俗小説や私小説、のちにルポルタージュや社会小説、歴史小説を手がける。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「榊山潤」の意味・わかりやすい解説

榊山潤
さかきやまじゅん
(1900―1980)

小説家。横浜市生まれ。生家没落による放浪生活を経て時事新報社に入り、のち退社して小説に専念する。とくに長編小説『歴史』(1938~40。戦後にも続編)は、明治維新前後の福島二本松藩士を中心に、歴史に翻弄(ほんろう)される人間の運命を見据えて歴史小説に新境地を開き、第3回新潮社文芸賞を受賞した。戦後は、占領軍による厳しい検閲のショックや健康上の理由から、一時は創作を離れたが、その後『石原莞爾(かんじ)』(1952)、『明智光秀(あけちみつひで)』(1955)等の伝記ものや、従軍体験に基づく『ビルマ日記』(1963)等を発表した。

[宗像和重]

『『歴史』(1983・叢文社)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「榊山潤」の解説

榊山潤 さかきやま-じゅん

1900-1980 昭和時代の小説家。
明治33年11月21日生まれ。大正13年時事新報社にはいり,のち文筆活動に専念。昭和15年長編小説「歴史」で新潮社文芸賞。戦後「明智光秀」「ビルマ日記」などを発表した。昭和55年9月9日死去。79歳。神奈川県出身。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「榊山潤」の解説

榊山 潤 (さかきやま じゅん)

生年月日:1900年11月21日
昭和時代の小説家
1980年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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