構造地質学(読み)コウゾウチシツガク

デジタル大辞泉 「構造地質学」の意味・読み・例文・類語

こうぞう‐ちしつがく〔コウザウ‐〕【構造地質学】

地層岩体の配列状態や相互関係変形地殻運動、その原動力などを調べる地質学の一分野

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精選版 日本国語大辞典 「構造地質学」の意味・読み・例文・類語

こうぞう‐ちしつがくコウザウ‥【構造地質学】

  1. 〘 名詞 〙 地質学の分野の一つ。地層および火成岩体などの形状や内部構造から、その生成史を研究する。広く、地球全体に及ぶ大規模な地学的現象を研究する分野までを含めて呼ぶこともある。〔英和和英地学字彙(1914)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「構造地質学」の意味・わかりやすい解説

構造地質学
こうぞうちしつがく

地質学の一分科。(1)断層、褶曲(しゅうきょく)など岩石や地層の変形形態や機構を研究したり、(2)造山運動プレートテクトニクスなど地殻の構造とその発展を研究する学問。英語では(1)をstructural geology、(2)をtectonics、また両者をあわせてstructural geologyとよぶことが多い。(1)の研究には、自然の観察による研究法、岩石をさまざまな条件下で実際に変形させる実験的研究法、弾性論、粘性論などを用いる理論的研究法などがある。一方、(2)の研究には、たとえば日本列島の形成史、アパラチア山脈の形成史などの研究が例としてあげられる。このような研究には力学的視点のみならず、古生物学、岩石学堆積(たいせき)学など地質学の全分野を総動員しなければならない。プレートテクトニクスの研究には、地質学のみならず地震学、古地磁気学など地球物理学的手法を用いる必要がある。

[吉田鎮男]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「構造地質学」の意味・わかりやすい解説

構造地質学
こうぞうちしつがく
structural geology

地殻内部の力による,地殻や岩石の運動や変形の力学的過程を研究する地質学の一分野。おもに褶曲断層などを扱う。造山運動の過程など大きな構造を扱う分野もあるが,これを特に地体構造論 geotectonicsということがある。

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百科事典マイペディア 「構造地質学」の意味・わかりやすい解説

構造地質学【こうぞうちしつがく】

地質学の一分野。地球表層の力学的過程とその原因や産物を考究する。19世紀中ごろに起こり,褶曲(しゅうきょく)山脈の構造とその成因などがおもな研究対象であったが,1930年ごろから対象が広がり,より小さな構造(節理・褶曲・断層など)の形成機構,大規模構造の分野でも大地溝帯,弧状列島などをとりあげるようになり,1950年ごろから大洋底やマントルの問題も扱われている。

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岩石学辞典 「構造地質学」の解説

構造地質学

地質学の中で,岩石の変形および構造に関する分野である.大規模な変形に関するものはmegatectonicsまたはmacrotectonicsで,microtectonicsは小規模な構造に関するものである[Loewinson-Lessing : 1933].

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