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(坂本義和 東京大学名誉教授 / 中村研一 北海道大学教授 / 2008年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…第2次大戦後その原因がなんであれおびただしい数の戦争が世界の周辺部,すなわち第三世界で起こっているが,核抑止はそれらの勃発を防ぐことはできなかったことに注意すべきである。 一方,パクス・エコノミカは,ある意味で構造的暴力,すなわち極度の貧困,非衛生的状態,政治的抑圧,文化的疎外,人種差別など社会構造そのものによって与えられる人間の身体・精神に対する侵害などの〈平和ならざる状態〉から民衆を守るものとして考えられよう。経済生活上の水準を高めることは,多少ともそれらの状態を克服するのに役立つからである。…
…とりわけ,ガルトゥングの学問的営為は平和研究の新地平を切り開き,平和研究の発展に大きな影響力を与えた。彼は戦争という直接的暴力の不在という意味での平和を消極的平和と呼び,むしろより重要なこととして,極度の貧困,政治的抑圧,人種差別,飢餓など基本的な人間性実現の機会を妨げる第三世界の状況に着目し,それが構造的暴力の所産だとし,その不在をもって積極的平和とするという画期的な平和概念を提起した。この文脈においてオスロ学派は,構造的暴力をつくりだす現代的形態での帝国主義や北と南の支配―従属の構造などを精力的に研究した。…
…これは,暴力に対して政治の復権を求めることを意味しているといえよう。 さらに現代では,南北問題に触発されて,第三世界における極度の貧困,飢餓,政治的抑圧などに注目し,これらを〈構造的暴力〉の所産ととらえる考え方がJ.ガルトゥングらオスロ学派によって提唱されている。現代的形態の帝国主義や北による南の支配などによってつくり出される構造的暴力を視野に入れなければ,直接的暴力の発現たる戦争の原因も解明できないし,また直接的暴力の不在を消極的平和とすれば,構造的暴力の不在を積極的平和と考えるべきであると主張されている。…
※「構造的暴力」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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