此れ迄(読み)コレマデ

デジタル大辞泉 「此れ迄」の意味・読み・例文・類語

これ‐まで【×此れ×迄/×迄】

時間場所程度が、示された点までであること。今まで。この時まで。この所まで。「―の苦労も水のあわ」「一般の方は―です。この先は入れません」「―何をやっていたのか」
物事の終わり、限界点を示す語。
最後決心をつけたさまをいう語。もう、これで最後。「もはや―と観念した」
㋑もう、これでお別れの意を表す語。「二人の関係も―だ」
[類語]過去以前かつ在りし日往年往時往日旧時昔日せきじつ昔時せきじ昔年せきねん往昔おうせき往古古昔こせきいにしえ古くそのかみ当時前前かねてかねがね何時か既往従来従前し方先年当年一時一頃その節先に当時古来あらかじめ前以て年来旧来在来その昔太古千古大昔元元元来本来大体どだい自体そもそも元より根っから何等なんら全然全く一向さっぱりまるきりまるで今まで常常つねづね間断かんだん延延連綿長長ながなが脈脈綿綿縷縷るるずっと生まれつき生来

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精選版 日本国語大辞典 「此れ迄」の意味・読み・例文・類語

これ‐まで【此迄・是迄】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 物事の時間、程度、場所などが、そこに示された点までであること。この時まで。今まで。これ程まで。この所まで。ここまで。
    1. [初出の実例]「此卒都婆(そとば)もろこしのかたへもゆられゆかで、なにしにこれまてつたひ来て、今更物をおもはすらん」(出典平家物語(13C前)二)
  3. これで終わりの意で、物事のしめくくりや限界点をいう。
    1. (イ) 物事に行きづまって、最後の決心をつけるさまをいう。もうこれまで。もうこれで最後。
      1. [初出の実例]「軍は是までぞ。さのみ長追なせそ」(出典:太平記(14C後)八)
    2. (ロ) 別れのときにいう。もうこれでお別れだ、の意。
      1. [初出の実例]「これまでなりやさらばとて」(出典:車屋本謡曲・小督(1470頃))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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