歯牙(読み)シガ

デジタル大辞泉 「歯牙」の意味・読み・例文・類語

し‐が【歯牙】

歯ときば。また、歯。
言葉口先
「暗殺攘夷の論はもとより―に留るに足らず」〈福沢文明論之概略
[類語]

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精選版 日本国語大辞典 「歯牙」の意味・読み・例文・類語

し‐が【歯牙】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 歯と牙(きば)。また、単に歯。しげ。
    1. [初出の実例]「昭察分糸髪、吟看置歯牙」(出典田氏家集(892頃)中・夏夜対渤海客同賦月華臨浄夜詩)
    2. 「歯牙は落れども舌は残る如く、奢者はやがて死て倹なる者は残るなり」(出典:足利本論語抄(16C)述而第七)
    3. [その他の文献]〔春秋左伝‐隠公五年〕
  3. ことば。言説。口先。口の端。しげ。
    1. [初出の実例]「宣明決。莫歯牙」(出典:本朝文粋(1060頃)三・弁山水〈橘直幹〉)
  4. 植物の葉にみられる、鋸歯(きょし)。〔博物図教授法(1876‐77)〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「歯牙」の意味・わかりやすい解説

歯牙
しが
tooth germ

歯胚ともいう。歯の原基で,胎生6週頃に将来,歯ぐきになる部分の口腔上皮が肥厚し,乳歯の数だけ膨隆する。やがて杯状のエナメル器となり,内部に歯乳頭ができ,歯小嚢がそれを包む。その頃には永久歯の原基もできはじめる。増大した歯牙は石灰化期に入り,エナメル器からエナメル質が,歯乳頭から歯髄象牙質が,歯小嚢からセメント質歯根膜歯槽骨が発生する。

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